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NY市場サマリー(19日)

[19日 ロイター] - <為替> ドルが約2週間ぶりの水準に下落した。前週に米連邦準備理事会(FRB)当局者から慎重な発言が相次いだことで、利上げサイクルは終わりに近づきつつあるとの観測が台頭したことが背景。主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時96.120と、11月8日以来の水準に低下した。終盤の取引では0.3%低下の96.208となっている。

前週16日にはクラリダFRB副議長とカプラン・ダラス地区連銀総裁が世界経済が減速する可能性について警告。両氏とも将来的な利上げを示唆したものの、市場ではFRBの利上げサイクルは終了局面に差し掛かっているとの見方が台頭した。パウエルFRB議長も14日に、米経済は「非常に強い」としながらも、世界的な成長減速が経済に対する向かい風になる可能性について言及していた。

ユーロ/ドル<EUR=>は0.3%高の1.1452ドル。イタリア予算案を巡る懸念が払拭されていないにもかかわらず上昇した。

英ポンドは対ドル<GBP=D3>で0.2%高の1.2862ドル。前週は欧州連合(EU)との間で合意した離脱協定案に反対して閣僚の辞任が相次ぐ中、ポンドは対ドルで約1%下落していた。

<債券> 米株価が急落したことで安全資産としての米国債に買いが入り、国債利回りが約6週間ぶりの低水準を付けた。

この日の米株式市場では主要3指数が約2%下落。アップルが売られたことでハイテク株が軟調になったことに加え、米中通商問題を巡りさまざまな情報が交錯していることが重しとなった。こうした中、10年債利回りは3.054%と、前週16日の3.074%から低下し、10月3日以来の低水準を付けた。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はこの日、来月も段階的な利上げを継続するとの見解を表明。DRWトレーディング(シカゴ)の市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は「前週のクラリダFRB副議長の発言で政策の道筋が若干不透明になったため、この日のウィリアムズ総裁の発言が株安につながった」と指摘。「株式市場の動向を受け、国債利回りが低下した」と述べた。

クラリダFRB副議長は前週16日、米金利はFRBが中立金利と見なす水準に近づいているとし、「経済の現状、およびFRBの景気見通しを踏まえると、中立的であることは理に適う」と発言。ジェフェリーズ(ニューヨーク)の短期金融市場エコノミスト、トーマス・シモンズ氏は「市場ではこうした一連の発言が非常にハト派的に解釈されている」としている。

米債券市場は22日は感謝祭のため休場、23日は短縮取引となる。

<株式> 下落し、ナスダックが約3%安、ダウとS&P500も1%超下げて取引を終えた。アップル<AAPL.O>やインターネット関連、その他ハイテク株が売られ、長期にわたり強気相場をけん引してきた銘柄を巡り不安が広がった。米中貿易摩擦を巡る懸念も相場の重しとなった。

アップルは4.0%安。9月に発表した3種類の新型iPhoneの生産をここ数週間で減らしているとウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。同社の株価は10月3日に終値ベースの最高値を付けたが、その後10─12月期の売上高について慎重な見通しを示したことや、複数のサプライヤーが軟調な業績見通しを示したことなどを受けて19.9%下落している。S&P500情報技術指数<.SPLRCT>は3.8%安。

インターネット関連大手で構成する「FANG」銘柄など、他の高成長株も売り込まれ、フェイスブック<FB.O>は5.7%、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>は5.1%、ネットフリック<NFLX.O>は5.5%、それぞれ急落。アルファベット<GOOGL.O>も3.8%安となった。FANG銘柄は8月30日以降、S&P500を16.25%アンダーパフォームしている。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が19日の講演で、来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で段階的な利上げ姿勢を維持するとの見通しを示したことも株価を圧迫した可能性がある。

S&P500のセクター別指数では公益事業<.SPLRCU>と不動産<.SPLRCR>のみがプラス圏で引けた。

ルメンタム・ホールディングス<LITE.O>やユニバーサル・ディスプレイ<OLED.O>、シーラス・ロジック<CRUS.O>、スカイワークス・ソリューションズ<SWKS.O>などアップルのサプライヤーも売られ、アップル関連株が構成銘柄に含まれるフィラデルフィア半導体指数<.SOX>は3.9%安となった。

<金先物> 米株価の大幅下落などを背景に安全資産とされる金が買われ、4営業日続伸した。中心限月12月物の清算値は前週末比2.30ドル(0.19%)高の1オンス=1225.30ドル。

前営業日まで3日続伸していた反動からこの日は利益確定の売りが先行。ただ、外国為替市場ではドルが対ユーロで下落し、ドル建てで取引される金に割安感が生じたため、徐々に買い戻しが優勢となった。また、この日は米株相場が次第に下げ足を速める中、「質への逃避先」として買われた面もあった。これらに加え、FRB高官らが週末に相次いで世界景気の減速リスクに警戒感を示したことから、FRBによる利上げ打ち止め時期が前倒しされるのではないかとの観測が浮上。金利を生まない資産である金にはこうした観測も支援材料となった。

<米原油先物> EUによる対イラン制裁を警戒した買いなどが入り、上伸した。この日納会を迎えた米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値は、前週末比0.30ドル(0.53%)高の1バレル=56.76ドル。1月物は0.52ドル高の57.20ドルだった。

石油輸出国機構(OPEC)の盟主、サウジアラビアはこれまでに12月6日に開催する総会で、OPEC加盟国・非加盟国が再び減産体制に回帰する計画について協議すると表明。この日は、協調減産に難色を示していたとされるロシアのノバク・エネルギー相がOPECに足並みをそろえる方針を明らかにしたとの報が伝わり、相場は早朝ごろまで堅調に推移していた。

ただ、これを材料とした買いはいったん細り、朝方にはマイナス圏に転落。OPECが想定する日量140万バレル程度(全世界の供給量の1.5%相当)の協調減産では供給過剰の解消に十分でないなどとする見方に押され、相場は一時55.08ドルの安値を付けた。

しかし、6月にパリ近郊で開かれたイラン反体制派集会へのテロ計画をめぐり、イランの関与を主張するフランス政府の判断をEUが支持すると表明。これを受け、フランス政府の先導でEUがイランに対して制裁措置を講じるとの懸念が広がる中で買いが徐々に拡大し、相場は昼すぎにはプラス圏を回復した。

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