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- 2012年03月14日 08:00
リーダーシップの旅 : 必要とされるのは”自然発生的な”リーダー
おはようございます!3月15日に開催予定の「経営学×キャリアデザイン」セミナーも、いよいよ明日にまで迫ってきました!
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当日の資料も完成!これまで私自身が師匠に教えていただいてきたことを、以前の私と同じような悩みを持っている方にシェアできるのは、本当に嬉しいこと。
参加者の皆さんとのディスカッションを通して、自分を見つめる新しい視点を持ち帰っていただければと思います。さて。毎朝8時にこのブログでは、経営学から学べる様々なヒントをご紹介していますが本日は、先週に引き続き「経営学から学ぶリーダーシップ論」をご紹介。
過去記事【他の人が見ないものを見る;リーダーシップの旅】の続編です。
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リーダーシップの旅 見えないものを見る(光文社新書)/野田 智義
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著者は、NPO法人 I.S.Lの創設者である野田智義さんと、神戸大学の大学院で経営学の教授として経営管理や組織行動などを研究されている金井壽宏教授。
経営学の様々な理論もちりばめられていて、”なぜリーダーシップは心に響かないのか”という視点から、”リーダーシップの持つ力”や、それを実現するためのプロセスをまとめています。
前回の記事では、
・・・というリーダーに関する3つの点をまとめました。
そこで本日の記事では、本書の中で紹介されている世の中のリーダーのタイプ(3種類)を紹介し、企業は私たちの周りで求められているリーダーは、一体どんなものなのか?考えてみたいと思います。
1.自然発生的(エマージェント)なリーダー(emergent leader)
2.選挙で選ばれたリーダー(elected leader)
3.任命されたリーダー(appointed leader)
リーダーを上記のような3種類に分けたのは、アメリカの歴代大統領の分析などを行っているペンシルバニア大学のR・J・ハウスという人物。
そして、リーダーシップの議論がまとまらないのは、これら3つのリーダーのタイプが区別されていなかったからだと指摘しました。
私自身の復習も含めて、一つずつ確認していきたいと思います。
1.自然発生的(エマージェント)なリーダー(emergent leader)
火災発生などの緊急時に、バケツリレーを仕切る人が自然に表れた場合が、まさにエマージェント・リーダーの登場だ。その人には役職も肩書きもない。
このケースは、まさに”自然発生的”であることを示していますよね。
誰かに頼まれたわけでもないし、誰かに褒められるために走り出すわけでもない。
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先日の記事で紹介させていただいた、フォレスト・ガンプのお話も、何か志していると、気付けば後ろに沢山のフォロワーたちがいた・・・彼も、誰かにタスクを与えられたわけではなく、自分でタスクを創りだし、その結果、リーダーとなっているはずですよね。2.選挙で選ばれたリーダー(elected leader)
これは言うまでもなく、市長、知事、国会議員など。
著者たちがこのリーダーを”純粋なリーダー”だと言いきらないのは、全員がその人に投票したわけではない、というところ。
1で紹介したエマージェント・リーダーが、何かの見返りのために行動を起こしているのではないのに対して、この「選挙で選ばれたリーダー」は、当選した瞬間”ポスト”を手に入れるということ。
この場合では、タスクを自ら創り出すのではなく、すでに用意されているタスクを意図的に取りに行っているようにも見えます。3.任命されたリーダー
選ばれる、という意味では”選挙で選ばれたリーダー”に近いのですが、これは企業のトップなどのように、前任者から任命されるリーダーを指しています。
”リーダーシップを期待される地位”に就いているため、本人が、リーダーシップを発揮している、という勘違いに陥ることも多いそう。地位によって得られる影響があるのが、この3つ目のリーダーということです。
先日の記事で 「誰でもリーダーになれる」としていたのは、まさに著者たちが求めているリーダー像が”エマージェント(自然発生的)” なものだったからなんですね。
誰も見たことのない世界を見ようとする力、そしてそれを切り開く中で、フォロワーがその人をリーダーにする。著書では、リーダーに関するイメージの中に、天安門事件での話がよく出てきます。
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これは、著者が南アフリカで開催された経営セミナーでのお話。「皆さんはリーダーと聞いて、どんな人物をイメージされますか?」と聞いたときに、とある男性がこう答えたそう。
「an unknown young man in front of tanks in Tiananmen square.」(天安門広場で戦車を止めようとして一人で立ちはだかった、名も知れぬ若い中国人の男性)
まさにこれも、”自然発生的”なリーダー。
そして著者は、リーダーシップの本質を自分に惹きつけて理解するためには、3種類のリーダーの区別を踏まえながら、この”自然発生的”なリーダーを基本に発想していくことが何よりも重要だと主張しています。
リーダーと聞くと、すでに立場がある人や、発言権を持っている人、様々な採決が出来る人だと思いがちですが、そんな風に勘違いしている限り、自分がリーダーになれるとも思えないですよね。
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本質的なところで理解するには、どんな目標を持ち、 どんな世界を見ようとしているのかをイメージする必要がありそうです。
皆さんの組織にある”リーダー”や、イメージとしての”リーダー”は、本日ご紹介した3種類のうち、どれにあたりましたか?また、皆さんが目指す”リーダー像”は、どれにあたるでしょうか?
本質に立ち返って、考えてみる必要がありそうです。
最後まで読んでいただき、有難うございました!
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当日の資料も完成!これまで私自身が師匠に教えていただいてきたことを、以前の私と同じような悩みを持っている方にシェアできるのは、本当に嬉しいこと。
参加者の皆さんとのディスカッションを通して、自分を見つめる新しい視点を持ち帰っていただければと思います。さて。毎朝8時にこのブログでは、経営学から学べる様々なヒントをご紹介していますが本日は、先週に引き続き「経営学から学ぶリーダーシップ論」をご紹介。
過去記事【他の人が見ないものを見る;リーダーシップの旅】の続編です。
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リーダーシップの旅 見えないものを見る(光文社新書)/野田 智義
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著者は、NPO法人 I.S.Lの創設者である野田智義さんと、神戸大学の大学院で経営学の教授として経営管理や組織行動などを研究されている金井壽宏教授。
経営学の様々な理論もちりばめられていて、”なぜリーダーシップは心に響かないのか”という視点から、”リーダーシップの持つ力”や、それを実現するためのプロセスをまとめています。
前回の記事では、
- 人は結果として「リーダー」に「なる」
- ほかの人が見ない何かを見てみたい
- 誰でもリーダーになれる?
・・・というリーダーに関する3つの点をまとめました。
そこで本日の記事では、本書の中で紹介されている世の中のリーダーのタイプ(3種類)を紹介し、企業は私たちの周りで求められているリーダーは、一体どんなものなのか?考えてみたいと思います。
世の中のリーダーは3種類に分けられる
1.自然発生的(エマージェント)なリーダー(emergent leader)
2.選挙で選ばれたリーダー(elected leader)
3.任命されたリーダー(appointed leader)
リーダーを上記のような3種類に分けたのは、アメリカの歴代大統領の分析などを行っているペンシルバニア大学のR・J・ハウスという人物。
そして、リーダーシップの議論がまとまらないのは、これら3つのリーダーのタイプが区別されていなかったからだと指摘しました。
私自身の復習も含めて、一つずつ確認していきたいと思います。
1.自然発生的(エマージェント)なリーダー(emergent leader)
火災発生などの緊急時に、バケツリレーを仕切る人が自然に表れた場合が、まさにエマージェント・リーダーの登場だ。その人には役職も肩書きもない。
このケースは、まさに”自然発生的”であることを示していますよね。
誰かに頼まれたわけでもないし、誰かに褒められるために走り出すわけでもない。
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先日の記事で紹介させていただいた、フォレスト・ガンプのお話も、何か志していると、気付けば後ろに沢山のフォロワーたちがいた・・・彼も、誰かにタスクを与えられたわけではなく、自分でタスクを創りだし、その結果、リーダーとなっているはずですよね。2.選挙で選ばれたリーダー(elected leader)
これは言うまでもなく、市長、知事、国会議員など。
著者たちがこのリーダーを”純粋なリーダー”だと言いきらないのは、全員がその人に投票したわけではない、というところ。
真価が問われるのは当選後であり、選ばれただけでリーダーシップが自動的に帰属されるわけではない。
1で紹介したエマージェント・リーダーが、何かの見返りのために行動を起こしているのではないのに対して、この「選挙で選ばれたリーダー」は、当選した瞬間”ポスト”を手に入れるということ。
この場合では、タスクを自ら創り出すのではなく、すでに用意されているタスクを意図的に取りに行っているようにも見えます。3.任命されたリーダー
選ばれる、という意味では”選挙で選ばれたリーダー”に近いのですが、これは企業のトップなどのように、前任者から任命されるリーダーを指しています。
”リーダーシップを期待される地位”に就いているため、本人が、リーダーシップを発揮している、という勘違いに陥ることも多いそう。地位によって得られる影響があるのが、この3つ目のリーダーということです。
求められるのは ”自然発生的”なリーダー
先日の記事で 「誰でもリーダーになれる」としていたのは、まさに著者たちが求めているリーダー像が”エマージェント(自然発生的)” なものだったからなんですね。
誰も見たことのない世界を見ようとする力、そしてそれを切り開く中で、フォロワーがその人をリーダーにする。著書では、リーダーに関するイメージの中に、天安門事件での話がよく出てきます。
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これは、著者が南アフリカで開催された経営セミナーでのお話。「皆さんはリーダーと聞いて、どんな人物をイメージされますか?」と聞いたときに、とある男性がこう答えたそう。
「an unknown young man in front of tanks in Tiananmen square.」(天安門広場で戦車を止めようとして一人で立ちはだかった、名も知れぬ若い中国人の男性)
まさにこれも、”自然発生的”なリーダー。
そして著者は、リーダーシップの本質を自分に惹きつけて理解するためには、3種類のリーダーの区別を踏まえながら、この”自然発生的”なリーダーを基本に発想していくことが何よりも重要だと主張しています。
リーダーと聞くと、すでに立場がある人や、発言権を持っている人、様々な採決が出来る人だと思いがちですが、そんな風に勘違いしている限り、自分がリーダーになれるとも思えないですよね。
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本質的なところで理解するには、どんな目標を持ち、 どんな世界を見ようとしているのかをイメージする必要がありそうです。
皆さんの組織にある”リーダー”や、イメージとしての”リーダー”は、本日ご紹介した3種類のうち、どれにあたりましたか?また、皆さんが目指す”リーダー像”は、どれにあたるでしょうか?
本質に立ち返って、考えてみる必要がありそうです。
最後まで読んでいただき、有難うございました!