記事

「徴用工」問題、解決策を見つけられない文政権 - 岡崎研究所

1/2

  韓国大法院(最高裁)は10月30日、日本統治時代に動員された韓国人の元「徴用工」4人が新日鉄住金に対し損害賠償を求めた訴訟の差し戻し上告審において、新日鉄住金側の上告を棄却、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の賠償を命じた2013年の高裁判決が確定した。

[画像をブログで見る]

 本件裁判における核心的論点は、「日韓請求権並びに経済協力協定」(1965年の日韓基本条約の付随協定)によって個人の損害賠償請求権が消滅したか否かである。請求権協定の第2条は、「両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、(中略)、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」と規定している。しかし、韓国大法院の判決は、以下のような論理で、原告への損害賠償を認めるべきであるとした。

・原告の損害賠償請求権は、日本の不法な植民地支配を前提とする「強制動員の慰謝料請求権」である。

・請求権協定は、日本の不法な植民地支配に対する賠償を請求するための交渉ではなかった。

・日本政府が植民地支配の不法性を認めず、強制動員に対する法的賠償を根本的に否定した中で行われた請求権協定の交渉過程を考えれば、「強制動員の慰謝料請求権」が請求権協定の適用対象に含まれるとはみなし難い。

 今回判決は、国際法にも歴代日韓政府の見解にも違反する、由々しい判決である。韓国の歴代政権は、「徴用工」については請求権協定で解決済みであるとの立場を維持し、盧武鉉政権下では個人補償をする場合の責任は韓国政府にあるとの見解を出した。そして、それに基づき実際に国内支払いが行われている。今回判決はそれと矛盾する。更に今回の裁判の原告は徴用ではなく「募集」に応じた者であることが明らかになっている(国家動員令には「募集」と「官斡旋」、「徴用」があった)。11月1日、安倍総理は衆議院予算委で「徴用工」ではなく「旧朝鮮半島出身労働者」と呼びたい旨答弁した。

あわせて読みたい

「韓国徴用工訴訟」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    小室騒動招いた宮内庁の調査不足

    毒蝮三太夫

  2. 2

    舛添氏 韓国に侮辱的な対応せよ

    AbemaTIMES

  3. 3

    韓国大統領は平和賞推薦文書かず

    舛添要一

  4. 4

    堀江氏 バイトテロは昔からある

    キャリコネニュース

  5. 5

    対韓世論悪化 差し押さえで爆発?

    木走正水(きばしりまさみず)

  6. 6

    安倍首相 選挙に5回勝ったと野次

    立憲民主党

  7. 7

    GW10連休 民間にとっては邪魔

    川北英隆

  8. 8

    韓国の反日 日本に原因はない?

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

  9. 9

    「マジ卍」立民議員が若者と交流

    立憲民主党

  10. 10

    非正規増加は小泉政権の責任か

    竹中正治

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。