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平成最後の「紅白歌合戦」〝目玉〟はユーミンよりドリカム?

BLOGOS編集部

大みそか恒例の「第69回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表された。

出場歌手は特別企画の1組を含め紅白各21組。これは1989年の「第40回」で2部制となってからは最低数だという。

昨年まで24回出場してきたTOKIOは、メンバーだった山口達也が不祥事を起こし脱退したが、グループ自体も音楽活動を停止していることから今回は出場者から名前が消えた。他にも高橋真梨子や女性ユニットのEーgirls、さらには若手演歌の福田こうへい、市川由紀乃らが落選した。

一方、カムバックしたのはaikoが5年ぶり、MISIAが3年ぶり、松任谷由実が7年ぶり、さらに2年前に〝放牧宣言〟して活動を休止していた、いきものがかりが復帰する。他にEXILEは3年ぶり、そして今年、「U.S.A.」が大ブレークしたDA PUMPに至っては16年ぶりに返り咲くことになった。

初出場の面々は、紅組はあいみょん、DAOKOの2組で、白組はSuchmos、King&Prince、純烈、YOSHIKI feat HYDEの4組で合わせて6組。

「例年は10組前後の初出場があったことを考えると、今回は少ない」(放送記者)という。

今回の出場歌手の顔ぶれにNHKは「満点」だと言い切っていた。確かに「納得していません」なんて言えるわけがないのだが…。

話題の少なかった2018年の音楽業界

DA PUMP

しかし、2018年の音楽業界を振り返ったら、安室奈美恵が〝引退興行〟で話題を独占したことぐらいか。アーティストもののヒット曲ということではDA PUMPの「U.S.A.」が話題になった程度だったかもしれない。そもそも「今年を代表する曲は?」なんて聞かれたとしても頭の中に、どれだけの曲が思い浮かぶだろうか。そう考えたら、現時点では「これが満点の出場者」と言われたら、そうなのかなって思ってしまう。

それにしても、近年では少数だと言う初出場の顔ぶれを見たら、正直言って業界に携わってきた者からしたら「順当な人選」とか思ったりもするだろうが、大多数の視聴者――特に地方の視聴者がこの面々を見たら、やっぱり「誰?誰?誰?」ってなるかもしれない。

いわゆる業界的に「YouTubeで大きな話題になりました」としても、それが、どれだけの大衆にアピールしたのかと言うと疑問だし、「サッカーW杯のテーマ曲を歌っていた」と説明されたとしても、今では記憶にもないだろう。

ましてや「全国の健康ランドやスーパー銭湯を地道に回ってきました」とか言ったって、そんなの単なる自己満足に過ぎない。X JAPANのYOSHIKIとL'Arc~en~CielのHYDEのコラボは、多少のスペシャル感はあるが、総じて〝平成最後〟の「紅白」だって言う割にインパクトを感じない。

しかも、今回は椎名林檎がエレファントカシマシの宮本浩次とコラボで「獣ゆく細道」を出場するというが、何でこれが「特別企画」になったのか理解に苦しむ。

確かに、椎名林檎は「リオ五輪」の〝引き継ぎ式〟で音楽監督を務め、2年後の東京五輪では「4式典総合プランニング・チーム」のメンバーの1人にもなってるから、おそらく「NHKの特別なはからい」があったと思うが、しかし、椎名は14年から紅組で出場してきた。それにコラボということで考えたら他の出場者にもいるだろうし、演出的にも考えてるだろう。それだけに違和感は否めないところだ。

BTSと東方神起は事務所から「出場見合わせ」

Getty Images

それと…、今回は出場が噂されていた韓流アーティストの落選も話題に上った。「出場確実」と言われていた東方神起と「出場濃厚」だった防弾少年団(BTS)が共に落選し、その一方で韓国やに日本人などと混合で結成されたTWICEは予想通りの出場となった。

「元徴用工判決」に続いてBTSの原爆写真入りTシャツなど、ここにきて一気に問題が噴出。さすがにこの状況では出場はあり得なくなった。

今回は、東方神起もBTSも事務所側から「出場見合わせ」を申し出てきたと言われる。そりゃ当然だろう。韓国のメディアは、出場させないことに批判めいたことを報じていたが、アーティストからしたら、ここは日本より韓国内での批判の方を気にしたはずである。そこは、日本での活動を優先させたいと考えているTWICEとは事情も違うだろう。ただ、今回の問題でNHKは「出場者発表前でよかった」と言うのがホンネだったはずだ。

ところで、NHKの言うところの出場者の選考基準は「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の3点に合致するか否かだ。とは言っても、結局は「今年の活躍や世論の支持」なんかより、NHKの都合。つまり「番組の企画・演出」が優先されていることは明白である。「国民的音楽番組」と標榜しているものの、所詮はNHKの年末音楽番組である。

ただ、69年も続いている音楽番組というのは世界でも例がない。そう言った意味では「継続はパワー」と言いたいところだが、どうも、ここ数年は弱体化が目立つ。去年は安室奈美恵が大きな話題になったが、今年はそれがない。

結局は歌よりも、自局の人気番組だが、フジテレビの子会社である共同テレビが制作する「チコちゃんに叱られる」に頼ろうとしているというのも情けない話である。

ヒット曲で一年を振り返る「紅白」が、なぜか自局の人気番組を振り返るようになってしまった?ところで、肝心な今年の歌い納めは果たして、いつの時代のヒット曲、名曲になるのやら…。

そう考えたら、もはや「歌合戦」ではない。本来は歌を聴かせて〝対戦〟するはずが、今や歌はソコソコに応援合戦に力が入っている。もはやバラエティー番組である。だからだろうか、一応、「紅白」で出場者は発表はしているが、ここ数年は「応援合戦には参加しない」「特別枠での出演」「NHKホールには来ないで中継」を希望するアーティストが増えている。

特別枠で出場するのは誰か

BLOGOS編集部

今回も「特別枠」として、サザンオールスターズやDREAMS COME TRUE・宇多田ヒカルなどの名前も上がっている。

サザンは40周年。ドリカムは朝の連続テレビ小説「まんぷく」の主題歌を歌っているからだが、ある音楽関係者が苦言を呈していた。

「松任谷由実は40周年で7年ぶりに出場するが、通常出場で発表されています。ところがドリカムは〝目玉〟として特別枠での出演が噂されている。これって、正直言ってどうかと思いますね。だって、ユーミンの出場でNHKは、11年間も交渉し続けてきた過去があるんですよ。時代の流れとはいえ、ユーミンも軽く見られたものです。でも、やっぱり、ここは出場歌手は平等に考えてやるのもNHKの心遣いだとは思うのですけどね」。

昨年の平均視聴率は39.4%だった。安室奈美恵や桑田佳祐が〝特別枠〟で出演したものの、40%の大台には届かなかった。しかし、今年は、その39%も危ういと私は予想している。そういえば、

「歌は世につれ世は歌につれ」

と言われたのは、いつの頃までだったのだろうか?

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