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徴用工訴訟問題が拡大中、日本企業へ政府のアドバイス内容は

【日本を代表する企業が標的になっている(共同通信社)】

【韓国政府が作成した徴用工訴訟「299社」リスト】

 韓国人元徴用工4人が新日鐵住金を相手に損害賠償を求めていた裁判で、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の支払いを命じる判決が確定した。韓国では少なくとも15件の徴用工訴訟が起こされ、対象の日本企業は約70社にのぼると報じられている。新日鐵住金をはじめ、三菱重工業、IHI、東芝、日産自動車、パナソニック、日本郵船、住友化学、王子製紙など日本を代表する企業が並んでいる。さらにこの件は、韓国政府がまとめた「日本強制動員現存企業299社リスト」の企業へと訴訟が拡大する可能性もある。

 そうした企業に対し、日本政府がどんなアドバイスをしているかがわかる証言を得た。ある企業の法務担当者が語る。

「経産省からは『和解や賠償に応じるな』といった要請があったわけではないが、同じ集団訴訟の被告になっている企業は独断で和解に応じることはないのではないか。政府の方針に従って足並みを揃えていくと思う。

(日本の最高裁にあたる)大法院の判決後、経産省からは韓国での資産や現地法人の状況を把握しておくようにといわれています。差し押さえのリスクに備えるためでしょう。当社は韓国との取引がほとんどないため、仮に敗訴しても被害はゼロに等しいが、韓国との取引が大きい相被告企業のことを考えると裁判から離脱するわけにはいかない」

 リストに掲載された299社にも、日立、日立造船、住友化学、旭化成、三井金属、宇部興産など韓国に工場や子会社、合弁会社を持つ企業が少なくない。

 安倍晋三首相の地元・山口が拠点の宇部興産は徴用工訴訟を2件抱え、韓国に現地法人を持っている。仮に敗訴になった場合、韓国での展開を見直すかを質問した。

「提訴は2件受けているが、1件は訴状が届いていないし、もう1件も裁判の具体的な進展はありません。今後については政府の対応と歩調を合わせていくつもりです。確かに韓国には現地法人があり、資産もあるが、投資を見直すかは個別に判断していくとしかいえない」(総務・広報グループ)

 韓国との取引の比重が大きい企業の担当者はオフレコでこんな本音を語った。

「差し押さえという事態になれば影響は深刻で本当に韓国とのビジネスができなくなる。そうなる前に、政治マターでなんとか解決の糸口を見いだしてもらいたい」

※週刊ポスト2018年11月23日号

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