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徴用工問題で訴状届いた日本企業「対応しようがない」と困惑

【訴訟対象と報じられているパナソニック(時事通信フォト)】

 韓国人元徴用工4人が新日鐵住金を相手に損害賠償を求めていた裁判で、1人あたり1億ウォン(約1000万円)の支払いを命じる判決が確定した問題。韓国では少なくとも15件の徴用工訴訟が起こされ、対象の日本企業は約70社にのぼると報じられている。ここには、新日鐵住金をはじめ、三菱重工業、IHI、東芝、日産自動車、パナソニック、日本郵船、住友化学、王子製紙など日本を代表する企業の名が並んでいる。

 本誌・週刊ポストは訴訟対象と報じられている約70社に話を聞いた。多いのが、「訴状がまだ届いていない」と戸惑っている企業だ。パナソニックの説明はこうだ。

「2015年にソウル中央地方裁判所から提訴の連絡はあったが、3年以上経過しても訴状が届いていない。一部で報道されたというだけなので、現段階ではコメントは差し控えたい」(広報部)

 住友化学、横浜ゴム、森永製菓、三菱電機、三菱倉庫なども同様だ。

「2年ほど前に当社が集団提訴された企業の中に含まれているという情報は把握したが、その後、訴状は届かないし、韓国の弁護士からの連絡もない。訴状を見ていないので、賠償に応じるかどうかを含めた対応を判断できない。当社は韓国に法人はなく、投資や事業を行なっていないので、裁判の事業への影響は今のところありません」(熊谷組広報担当)

 訴状が届いても、裁判はなかなか進まないようだ。住石ホールディングス(旧住友鉱業)が語る。

「訴状は受け取っているので集団訴訟の中で被告になっているという認識はあります。ただ、訴状を見ても原告名があるだけで元徴用工のご本人なのか、遺族の方かもわからない。そもそも当社のどの事業所で働いていたのかも記されていない。ですから和解や補償以前に、対応のしようがない」(総務部)

 元徴用工の集団訴訟は複数の企業を相手に行なわれているが、訴状に原告側の具体的な記述がないまま、賠償を求められているケースが多いことがうかがえる。

※週刊ポスト2018年11月23日号

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