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「マイナンバーカード」施行3年も普及進まず あせる政府のあの手この手(小石勝朗)

10月20日に開催された「共通番号いらないネット」の集会。(撮影/小石勝朗)

共通番号(マイナンバー)法の施行3年に合わせて制度の現況を整理し、今後の反対運動のあり方を考えようと、市民団体「共通番号いらないネット」が10月20日、東京都内で集会を開いた。政府の「拡大路線」への懸念と批判が語られる一方、普及が進まないマイナンバー(MN)カードなどを踏まえ「危機感を持っているのは推進の側だ」との指摘も出た。

健康保険証への制度適用については、神奈川県保険医協会の知念哲さんが解説。政府は2020年度から受診時の健保の資格確認をオンラインで行なう計画で、その手段として個人単位のICカード型保険証かMNカードが想定される、と紹介した。

知念さんは、ICカード型保険証の発行コストを嫌う健保組合がMNカードの利用を推奨するとの見通しを示し、それによりMNカードの普及が進めば「政府はマイナンバーが国民に浸透しているとして医療情報への制度拡大を加速させるだろう」と警戒した。

MNカードの交付状況は、伊藤とし子・千葉県佐倉市議会議員が問題提起した。人口17万6000人の同市では、7月末時点の交付率が9・6%と低調な上、申請者が取りにこないカードが市役所に約3500枚あることを挙げ、「カードに必然性やメリットは感じられず、情報漏洩や悪用への不安もある」と理由を推測した。

税理士らの研究グループ「税経新人会」の青野友信税理士は、所得税の確定申告書や相続税申告書などに個人番号を記入しなくても「税務署は問題なく受け取る」と現状を説明した。国税庁の電子申告・納税システム(e―Tax)が、来年1月からMNカードなしでも利用できることにも触れた。

いらないネットは今後、マイナンバーの取り扱いを監視・監督する個人情報保護委員会の機能強化や、東京五輪の入場管理などへの利用反対を訴えていく方針だ。

(小石勝朗・ジャーナリスト、2018年11月2日号)

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