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IT 復興円卓会議「政治」 2/10

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 IT復興円卓会議「政治」の第2回。

 藤末建三民主党参議院議員、高井崇民主党衆議院議員、世耕弘成自民党参議院議員、池田信夫さん、菊池尚人さん。

民主・自民の復興提言について

まず前半では、復興に向けて政治家の方々がこれまでどのようなことに取り組んできて、これからどうするのかというのを伺いたいと思います。与野党問わずIT分野では復興に向けて様々な動きが出てきています。政策の中身については後半議論しますが、まずは各党からIT分野の復興策について提言が出ていますので、簡単に紹介したいと思います。まず民主党です。高井さんが事務局長を務めている情報通信WTの案では

●情報通信インフラの復旧

●暮らしの安心・安全の確保

●ICTを活用した事業再建・雇用創出

●災害発生時の行政サービスの確保

●ICTの活用による電力供給への対応 など

このように、幅広く提言が出されています。そして自民党ですが、

●当面の復旧・復興を最優先

●復旧・復興で築いたICT基盤を成長基盤とする

●政策を呼び水として民間活力を活用する

となっています。中でもITを成長基盤とすることと民間の力を活用することが強調されていまして、経済成長重視の色彩が民主党よりも強いと、私はそう認識しています。いずれもITを成長のエンジンにしていきましょうよという提言がなされているということです。ではまず高井さんから民主党のIT復興に向けた取り組みと、ご自身で取り組んでおられることについて説明をお願いできますでしょうか。(中村)

-情報通信WTというところで、震災1ヶ月後の4月に会合を持ちまして、計12回合計で20数社と有識者にヒアリングをしとりまとめたものが先程ご紹介頂いた提言です。

これらの多くは第三次補正予算案に取り込まれました。第一次、第二次はIT以外の、まさに瓦礫の処理などが最優先でしたので。

まずは災害に強いITインフラを再構築すること、特に携帯電話と防災無線ということを多く言われています。現在でも防災無線は全国で整備率は75%くらいです。整備されている自治体でも、例えば家でテレビを見ていたら聞こえないだとか、車内でラジオを聴いていたら聞こえないという状態がありますので、いかに防災無線の情報を色々なメディアで伝えるか、「多メディア化」の推進が重要です。

そして情報の「バックアップ」が必要です。震災時、役所そのものが津波で流されてしまい、住民の情報を失ってしまったというところが数多くありました。また、病院でも同様なことが起こって患者の情報であるカルテを失ってしまい、医者も薬もあるのに患者に処方できないという事態を招いてしまいました。情報のバックアップをクラウドで行っておけばこのような事態は起こらなかっただろうということが言われていました。

もうひとつ考えなくてはならない問題が、情報が連携しなかったことです。私は第一回目のIT復興円卓会議に出席させて頂きましたが、その際ウェザーニュースの石橋さんが「津波は到着まで40分かかっている。しっかりとすべての人に情報が伝達されており、40分の間に避難しておけば被害は防げた」ということを主張されていました。私はこのことがとても心に残っており、いかに迅速に正確な情報を様々なメディアで伝えるかということを提言に盛り込んだつもりです。(高井)

-藤末さんはいかがでしょうか。どのような活動をこれまでされましたか。(中村)

私は超党派で日本新生プランと言うのを作成し、菅総理に持って行きました。プランの内容ですが、例えばスマートグリッドの導入の提案などです。スマートグリッドとは何かと申しますと、現在電力というのは、大きな発電所があり、そこから電力を送るという仕組みになっていますが、太陽光発電・風力発電・自動車の自家発電など色々な電力源を繋いで、電力の配分を効率化しようとするものです。

例えば太陽光発電は晴れているときにしか発電しないので電力が不足します。その際、余っている電力源から太陽光発電分を補う電力を供給できるようにします。ただの配電網じゃないかと言われることもあるのですが、それは違います。なぜなら電力配分は非常に緻密なコントロールが必要になるのです。ですからその緻密なコントロールを実現するためにITを使うわけです。

スマートグリッドは例えて申しますと、インターネットと配電網が組み合わさったようなものです。アメリカでは第二のインターネットと呼ばれていて、グーグル・マイクロソフト・シスコなどが導入しています。今回の震災では配電網も被害にあっていますので、復興する際は災害に強い新しいシステムを導入し、そしてこれを導入することで、更に雇用も創出することにも繋がりますので。(藤末)

-第三回のIT復興円卓会議である「通信」の回でも、一番の問題は電力だというような話もありましたし、最近では経済産業大臣から発送電離という意見も出ました。電力に関しても色々な動きが出てきそうですね。さて、世耕さん。今は野党のお立場ですが、これまでどういう取り組みをされてきたのでしょうか。(中村)

-はい。それではまず番組冒頭での中村さんのご意見へのご指摘からさせて頂きます。私は議員を14年やっておりますが、少なくとも復興に関しては今ほど国会が機能している時期はないと思っています。ただし内閣はダメです。国会が機能している実例として、内閣が出来ないところに関しては我々野党が議員立法を提出する、あるいは内閣が出してきた法案については野党が提言をし、与党が真摯に提言を受け止め修正を行うといったやりとりを何度も行っています。

政治が混乱していて被災地をほったらかしにしているというメディア報道がありますが、決してそうではありません。例えば、原発被害で避難している住民に対して賠償金が支払われることになりますが、賠償額が確定するまでは非常に長い年月がかかります。そのため、おおよその賠償額の半分を仮払いするという仮払い法は我々野党が提出し可決した法案になります。そして被災した企業への補償策の一環として2重ローン対策法も提出、民主党は乗ってきました。これは、今までローンを抱えていた企業が被災し生産設備が流された時、また再度事業を行う際、これまでのローンに加えて更に新しいローンを背負うことになるリスクを嫌い、再度事業を行うことを取りやめるといった状況が起こらないよう、最初のローンに関しては何らかの形で国で買い取る仕掛けがを作ろうということで出来た法案です。

あるいは、これに派生して出てきた再生可能エネルギーの買取法などは、最初民主党が提案してきた内容についてはあまりにも高い買い取りになってしまうかもしれないということで、我々野党が金額を算定する第三者機関を設立してはどうかという提案や、品目別に分けて計算すべきだという提案もし、それらが盛り込まれました。

ですので、我々野党も提言型でやっておりますし、与党も問答無用ではなく野党の意見に耳を傾け真摯に受け止めていますので、現在の国会は健全に機能しています。実際に今成立している法律などを見てもらっても、与野党合意のもと成立したものは数多くあります。予算に関しても、野党としては叩きますが、特に復興に関するものはスピーディに成立させる姿勢は維持しています。国会がダメなのではなく、内閣がダメなのです。(世耕)

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