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戦前日本:選挙権・被選挙権もあった内地居住の朝鮮人(11・最終回)

 1937年に日中戦争が始まると、朝鮮人も戦時動員体制に組み込まれていく。1938年4月には国家総動員法が成立し、日本の政党政治も息の根を止められる。

 1939年7月7日に国民徴用令が公布され、戦時下の重要産業の労働力を確保するため、強制的に人員を徴用する権限が厚生大臣に付与された。

 朝鮮人については、1939年7月31日に「朝鮮人労働者内地移住ニ関スル件」という通達が発せられ、「会社募集」による日本への朝鮮人労務動員が開始しされた。

 次いで、1942年2月13日には「朝鮮人労務者活用ニ関スル方策」が閣議決定され、「官斡旋」による日本への労務動員が始まった。

 1944年8月8日には、国民徴用令の適用を免除されていた朝鮮人にも、法令が適用されると閣議決定され、1944年9月から1945年3月までの7ヶ月間にわたり、朝鮮人労働者が大日本帝国各地に派遣された。「強制連行」と呼ばれるのは、この期間についてである。

 1945年8月15日に日本が敗戦し、連合国による占領が始まる。ポツダム宣言の受託によって日本の朝鮮、台湾への主権が否定されたことにより、在日朝鮮・台湾人は日本国籍を喪失する。

 1945年12月17日に衆議院議員選挙法が改正され、「戸籍法ノ適用ヲ受ケザル者ノ選挙権及被選挙権ヲ当分ノ内停止」することが決まった。こうして、彼らから参政権が奪われたのである。

「当分ノ内」とは、1952年4月のサンフランシスコ講和条約までの間で、その間の彼らこそ、占領軍の言う「三国人」なのである。

 以上のような歴史を、日韓両国民が正確に把握することこそ、今後の良好な両国関係の発展に資するものと確信している。

 候補者名にハングルのルビがふってある父の選挙ポスターの「謎」を解明しようと、多くの資料解析や関係者へのインタビューを行った。

 その調査を通じて明らかになった事実は、これまで政治的意図によってねじ曲げられてきた歴史記述とは異なる。正しい歴史認識こそ、両国民の真の友好につながるものである。

 <戦災後の八幡、背後に八幡製鉄所の煙突が見える>

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