記事

【読書感想】池上彰の 未来を拓く君たちへ

1/2

池上彰の 未来を拓く君たちへ

Kindle版もあります。


内容紹介
今、何を学び、どう生きるのか
時代を理解し、本質を見極めるために。

あなたがあなたらしく生きるための、「学び方」・「働き方」・「生き方」
池上先生と一緒に考えてみませんか。

「高校では知識を覚えることばかり……これで教養は身につくの?」
「受験勉強や部活に追われ、心の豊かさを見失っている」
「池上先生のように多くのテーマを考え話せるようになるには、どのようにアンテナを張ればいい?」
「最近は論文しか読んでいないんです……」 「大学を出てからも勉強したい」
アメリカという国をどのように理解すればよいのでしょうか」
「日本企業の不祥事が相次いでいますが、経営は大丈夫?」

いま、国内外で不穏な空気と不透明感が広がる出来事が多く起こり、
私たちの未来への不安は増えていく一方のように感じられます。

本書では、世界・日本で「いま何が起こっているのか」を若者たちの質問を交えてわかりやすく解説しながら、
私たちはどうすればよいのか、時代を理解し物事の本質を見極めるための「学び方、働き方、生き方」を
池上先生が一緒に考え、伝えていきます。

ジャーナリストと教育者、筆者が持つ2つの顔がうまく溶け合った
悩める若者たち、未来を生きていく私たちへ贈る、池上彰の「生き方」講座。
池上氏の温かなまなざしとメッセージが一冊に詰まった、
日本経済新聞の朝刊・電子版の連載コラム「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」の書籍化第4弾。

 池上彰さんの「大岡山通信」の書籍化も4冊め。
 池上さんの本を読んだり、番組を観たりしている人にとっては、「どこかで聞いたことがある話」が多いかもしれません。
 あんまり政治とか経済の話には興味がなかったんだけど、という若い人たちが、とりあえず手にとって、勉強してみよう、とやる気を出すには、けっこう有用な本だと思うのですが。

 この本のなかで、池上さんは、高校生や大学生との対話のなかで、自分自身の経験も交えて「学ぶということの意義」を繰り返し述べておられます。

 高校で受験勉強に追われていた当時、「こんな勉強をしていて将来、一体、何の役に立つのだろう」と感じていたことを覚えています。ところが不思議なものですね。社会に出てから、意外な発見が何度かありました。

 たとえばNHK記者時代、気象庁地震の原稿を書くとき、マグニチュードが1大きくなると地震のエネルギーは32倍になることを知りました。この変化の仕組みは、数学の「対数」に基づいています。基礎的な事柄を理解していれば、分析の仕組みもわかります。高校時代、「対数なんて何の役に立つのか」と思っていたのですが。

 その後、「因数分解」の勉強が役立っていることも知ります。2005年にNHKを辞めてフリーのジャーナリストになってからのこと。テレビ番組づくりに関わりながら、定期的に新聞コラムを何本も書くようになりました。その際、複雑な情報を整理するには「共通項を見つけて括り出す」という因数分解の考え方が役に立つのです。

 高校生のころ、苦手で楽しくはなかった科目でも、定期試験や受験のために必死に学びました。覚えた知識が後の人生で役に立つのかわかりませんでしたが、いま花開いたのです。

 こんなの、社会に出たら使わないよ……と言いたくなるような「学校の勉強」って、案外、いろんなところで実際に使われているのです。

 この因数分解のように、そのままの形ではなく、「応用」できる場合もあります。

 池上さんは、こういった経験を踏まえて、2011年3月の東日本大震災のあと、理系と文系の間を橋渡しする手伝いができれば、と東京工業大学で教えることを引き受けたそうです。
 僕もこの年齢になって、高校レベルくらいは、数学を学びなおしでみよう、と思っているのです。高校時代は教科書を見るのも嫌なくらい苦手だったのですが、今なら、少しは楽しんで勉強できるのではないか、という期待とともに。

あわせて読みたい

「書評」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    「留学ブーム」が終焉したワケ

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

  2. 2

    イチローが見せた引き際の美学

    文春オンライン

  3. 3

    NGT騒動 背景に総選挙システムか

    宇佐美典也

  4. 4

    小6女子がひきこもり終えた瞬間

    不登校新聞

  5. 5

    自民入党の鷲尾氏「限界感じた」

    鷲尾英一郎

  6. 6

    山本太郎氏「売国条約を変えよ」

    山本太郎

  7. 7

    共産との共闘隠ぺいする大阪自民

    木走正水(きばしりまさみず)

  8. 8

    生卵の少年を称賛 人権派に疑問

    清谷信一

  9. 9

    大阪W選 印象操作を繰り返す自公

    足立康史

  10. 10

    イチロー引退試合は茶番ではない

    森山たつを / もりぞお

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。