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少子化の中で高等教育機関の改革は 連携・統合・撤退 学修成果可視化と情報公開の徹底

写真は、自民党文部科学部会で挨拶する(自民党本部で)

 「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(全国比例区)です。8か月後の来年7月の参院選に向けて、自民党から第一次公認を頂きました。引き続き国家国民のため、全力を尽くす所存です。

 11月8日(木)、朝8時から、自民党本部において、私は、私が部会長を務める文部科学部会が開催されました。議題は次の3点でした。

⑴ 財務省税制制度等審議会の指摘と来年度予算決議について

⑵ 2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申案)について

⑶ H2Bロケット7号機及びH2Aロケット40号機の打上げと小惑星探査機「やはぶさ2」のミッション報告について


 午後からは、広島へ出張して、高等教育機関の若手研修会に参加して、国政報告と意見交換を行いました。朝の部会で議論した、2040年の高等教育改革の方向性についても、報告させて頂きました。

●2040年に向けて高等教育の改革は

赤池まさあき

文部科学省・中央教育審議会では、高等教育の将来像の議論が進められています。我が国の人口が本格的に減少する中で、高等教育機関の改革は不可避だからです。

20年前には200万人いた18歳人口が、昨年は120万人、12年後の2030年には103万人、22年後の2040年には88万人となります。現在の7割程度になってしまいます。そうなると、進学率が現在の8割と変わらないとすると、高等教育機関は単純に3割が淘汰されることになってしまいます。

●高等教育の空白区をつくらないために

そこで、今回の答申案では、少子化、人口減少は地域での影響がより大きいことから、国公私大と地方自治体、産業界が入った「地域連携協議会(プラットフォーム)」を恒常的に設置することを提案しています。地域での高等教育の質を保証し、適正規模も議論し、そして空白区となってしまわないように、国公私の役割と連携を模索することになります。

●教育の質の保証と情報公開の徹底

 社会の変化に対応して、個々人の強みを最大限に活かすことを可能とするために、高等教育の質を保証・向上させる必要があります。そのために、各大学で教学面での改善・改革に資する指針を作成してもらい、単位や学位の取得状況、学生の成長実感・満足度、意欲等や、教育成果や大学の質に関する情報の把握と公表の義務付け、全国的な学生党さや大学調査により整理・比較・一覧化等、学修成果を可視化し、情報公開を徹底します。そして、設置基準自体を見直し、法令違反の厳罰化等、認証評価制度を充実していきます。

 私は、卒論、卒研の義務付けと公表が重要だと思っています。

●教育研究の体制と投資の拡大

 各校の強みや特色を明確化し、実務家・若手・女性・外国籍等の多様な教員による、新卒のみならず、社会人や留学生の多様な学生を受入れ、学部等の組織の枠を超えた多様で質の高い教育課程、国立大学の経営と教学の分離、複数の学外理事の任命、一法人複数大学制度(アンブレラ法人)や、国公私大の複数大学が連携できる大学連携推進法人制度の創設、理事の責任の明確化、監事の充実等、改革を促し、大学の統合、連携、そして撤退を視野に入れた法改正を来年の通常国会で行おうとしています。

 国力の源である高等教育には、引き続き公的支援の充実が必要であることは言うまでもないわけですが、社会の各部門が成果を受け取るわけで、民間からの投資や社会からの寄付等、財源の多様化がさらに必要となってきます。そのためにも、教育・研究コストの可視化、高等教育機関の社会的・経済的効果を各機関が、また全体として提示していく必要があります。

●高等教育の目指すべきもの

 2040年に向けて、必要とされる人材像と高等教育の目指すべき姿は何か。

予測不可能な時代を生きる人材像として、普遍的な知識・理解と汎用的技能を文理横断的に身に付けていき、時代の変化に合わせて積極的に社会を支え、論理的思考力を持って、社会を改善していく資質を有する人材としています。

 学修者本位の教育への転換として、「何を学び、身に付けることができたのか」+個々人の学修成果の可視化(個々の教員の教育手法や研究を中心にシステムを構築する教育からの脱却)、学修者が生涯学び続けられるための多様で柔軟な仕組みと流動性を指摘しています。

 高等教育と社会の関係でいえば、次の4点を指摘しています。

① 「知識の共通基盤」として、教育と研究を通じて、新たな社会・経済システムを提案、成果を還元していくこと。

② 研究力の強化として、多様で卓越した「知」はイノベーションの創出や科学技術の発展にも寄与していくこと。

③ 産業界との協力・連携として、雇用の在り方や働き方改革と高等教育が提供する学びのマッチングしていくこと。

④ 地域への貢献として、「個人の価値観を尊重する生活環境を提供できる社会」に貢献していくこと。

●大学の統合、連携、撤退の法整備

 既に、国立大学では、統合の議論が始まっています。北海道の3つの単科大学、小樽商科大・帯広畜産大・北見工業大や、静岡大学と浜松医科大学、名古屋大学と岐阜大学、奈良女子大と奈良教育大です。今後も、教育養成大学や学部等での統合、連携が不可欠となることでしょう。

 私立大学においても、4割の大学が定員割れしている中で、学部単位での事業譲渡を円滑に進め、撤退ルールを明確化しようとしています。

●専門学校は教育の質を高め続けること

 専門学校においては、平成26(2014)年度から、企業等と連携してより実践的な職業教 育に取り組む「職業実践専門課程」の認定制度が開始されており、4割の学校が取組を進めています。ただし、財務省・財政制度等審議会からは、分野によっては定員充足率や就職率に差があり、情報公開がまだまだ不十分であることなど、課題が指摘されています。今後は、地域等での産学連携による職業教育機能の強化や留学生の積極的な受入れ、社会人の学び直しにも大きな役割が期待されており、地域に必要な高等教育機関として、教育の質を高めていくことが重要となっています。

 高等教育の実質無償化もあり、延命措置にならないように、高等教育機関の改革を引き続きしっかり取り組みたいと思います。

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