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トランプ牙城で次々異変…それでもトランプ大統領再選の可能性が見えた中間選挙?

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 トランプ政権2年に対する国民の答えは、上院は共和党、下院は民主党が多数派を占める「ねじれ議会」だった。"トランプの牙城"とも言われている選挙区でも異変が起き、民主党下院選挙対策本部では候補者たちの当選確実が伝えられる度に大きな歓声に包まれていた。選挙後、民主党下院トップ・ペロシ院内総務は「みなさんありがとう。明日からアメリカで新しい日が始まる。

 候補者たちはアメリカ国民のため下院を取り戻した。彼らを祝福しよう」と喜びの声をあげた。一方、トランプ大統領はTwitterで「今夜は大成功だった。みなさん、ありがとう」と上院での勝利を強調するなど、意気軒昂だ。

 民主党支持者が多いとされるニューヨークで取材にあたっていたパックンは「"I voted"というステッカーを貼った人も多い。投票所では手造りのマフィンをボランティアが配っていて、3、4時間待っている方々に対してデリバリーピザを送る人もいる」と話す。

 「民主党支持者からはトランプ大統領の政策も人柄も嫌いだという意見があるが、逆に共和党支持者からは両方で好かれているようだ。ビジネスマンからは法人税を下げ、規制緩和して、自由にビジネスができるようになったと褒める方もいるが、移民の制限により労働者が来なくなり、保護主義も企業のためにならない場合もある。ねじれの方がブレーキがかかって、合理的な妥協案で政策が進めていけるのではないかという声も聞かれた。

 選挙前には民主党が圧勝する、ブルーウェーブ、大きな波だといわれていたが、そうではなくて"さざなみ"だと報じているタブロイド紙も出ている。歴史的にも大統領が上院の議席を伸ばしたことは100年間で4回しかなかったし、その点では与党は検討したとの見方もある」。

■トランプ大統領誕生の原動力、ラストベルトでは異変も

 今回の中間選挙の結果について、国際ジャーナリストの春名幹男氏は「今回選挙の対象になった人だけ見ると民主党の方が勝っているが、今のアメリカは本当に多様化していて、それに対して"ダメだ"という白人ナショナリズムが立ちはだかっている。やはり怒り、恐怖が一番力を持っているということで、それを煽ったのが後半戦で成功した。

 当初は民主党がもっと議席を取ると思ったが、トランプ大統領の発信力は強かった。過半数を維持した上院は人事と外交安保を握っているので、トランプさんとしてはひとまず安心だと思う」とコメント。

 青山学院大学教授の会田弘継氏は「民主党が下院を奪還したが、トランプ大統領の支持率から考えれば、中間選挙ではもっと大負けしたはずだと思う。それを考えるとトランプは健闘している。上院でももっと失うはずだったのに勝っている。下院ももうちょっと負けていないとおかしいが、留まっている。この結果から見ると、"民主党が勝った"と楽観視できる結果ではない」と指摘した。

 今回民主党の躍進を支えたと言われているのが、五大湖周辺のさびれた工業地帯「ラストベルト」の有権者たちだ。2年前にはトランプ大統領を勝利に導いたものの、今回は女性を中心にトランプ政権不支持に回ったとみられ、ペンシルベニア州、ウェストバージニア州の上院選では共に民主党候補が勝利している。また、盤石だとされていた共和党のテッド・クルーズ氏も民主党の注目候補ベト・オルーク氏に追い上げられての辛勝だった。

 テキサス州在住の篠原健治さんは「やはり保守的なテキサス州にもリベラルの風が強く吹いているという表れだと思う。私が住む、ヒスパニック系やアジア系の方が増えているダラスでも、白人至上主義の方は確実に減っていると思う。外国人を追い出すのではなく、協力して町を作っていく方が、強いアメリカを作れるんじゃないかという考え方も出てきている」と話す。

 春名氏は「テキサスの人口構成は大きく変わってきていて、白人が5割を切ろうとしていている。一方、4割にもなるヒスパニックの人たちが選挙権を得にくい現状もある。"押さえつけられている"という雰囲気が共和党の強い州でも現れている」と指摘。会田氏も「アジア系の人口が増えているカリフォルニア州のオレンジ州でも民主党が躍進した。

 ただ、移民の人々が豊かになってくると共和党支持に変わってくるし、正規で入ってきてる人たちは不法移民に対して厳しい見方もする。必ずしもどんどん受け入れることがアメリカにとっていいのかと言われれば、賃金が下がる可能性のある労働者たちにとって難しい問題。そうやって迷っているところにトランプが出てきた」と説明した。

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