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アメリカ中間選挙、勝者は誰?

選挙とは普通、勝ち負けが明白に出るものです。しかし、今回、トランプ大統領も民主党のペロシ下院院内総務(=下院における民主党のリーダー)も勝利宣言をしています。ポジティブ シンキング アメリカらしい展開となっています。

総括としてはトランプ色があせることはないとみています。一部メディアでは法案が成立しにくくなくなるため、トランプ大統領の政権運営は厳しいものになるし、ロシア疑惑などの突き上げもあろう、と書かれていますが、トランプ氏の性格と規格はそんな枠には収まらないはずで、彼は今後も少なくとも2年間、世間を驚かせ続けるかと思います。

下院の民主党ですが、思い出したのが都議会選の都民ファースト旋風です。女性を中心として初当選が続出したあの時に似ています。そして構図も似ています。それまでの自民都連との敵対関係を演出し、新風を吹き込む選挙戦戦略でした。が、「時の勢い」で当選した人たちはなかなか苦労するものです。議員の仕事は好きなことを吹聴しているだけではなく、身を粉にし動き回り、人脈を駆使し、緻密な戦略をもって政策を進めなくてはいけません。下院民主は内部調整でしばし苦労するように思えます。

トランプ大統領が今回の中間選挙では全米各州をそれこそ身を粉にして回っていましたが、疲れるという言葉を知らない人間こそ強くなれるのが政治の世界でしょう。下院を制した民主党は今後、どれだけ一丸となって論理的で説得力ある対抗策をとっていくのか、ここがポイントとなりそうです。

目先の課題は北上中の中南米の難民集団の対策であります。あと2-3週間もすればメキシコとの国境あたりまで到着するのではないかと思いますが、その時、人権擁護派の民主党はトランプ氏の厳しい「壁政策」にドアを開けよ、と叫ぶのでしょうか?これでは欧州の難民問題の再現になってしまいます。一筋縄でいかないのがこの差し迫った事象であり、民主の出方に注目しています。

ねじれたらどうするか、オバマ元大統領の時もそうでしたが、外交に向かうのが常套手段でしょう。これは国内で法案が通りにくくなるため、オバマケアの廃案もできないし、追加の減税策も困難になり、トランプ大統領としてのリップサービス的政策が出来なくなるからです。

外交面で最大の注目は中国との通商戦争の落としどころがまず考えられます。個人的にはトランプ大統領はそこそこで妥結するとみています。理由はこれ以上中国をいじめると中国が自前でモノを作る行動を促進させ、アメリカを必要としなくなり、悪い影響を及ぼすからです。

次いでイランとサウジ、シリアにトルコのフレーバーがある中東問題ですが、あまりにもこんがらがってしまっており、どう手を出すか、悩ましいところだと思います。基本はカショギ氏問題をフェイドアウトさせ、イランへの制裁を強化していくとみています。これが王道ではないでしょうか?

北朝鮮については二度目の米朝首脳会談が取りざたされていますが、ポンペオ国務長官が「今年はない」と言っています。これは対朝交渉の進展が緩慢であることと外交上の優先度が下がっている気がします。個人的にはアメリカは中国との関係を一旦落ち着かせないと北朝鮮問題には踏み込みにくいとみています。

もう一つは冷え切った日韓関係に対してアメリカがどういう態度で臨むか、ここも注目に値します。どちらかの肩を持つということをするのか、放置プレイするのかですが裏では日米関係がはるかに強固と見ています。

その他、英国のEU離脱問題も含め外交上のイシューは山積しており、トランプ大統領が「辣腕」を振るうシーンはいくらでもあります。一方国内は経済の足腰がまだワークしており、19年春ぐらいまでは惰性で走るとみています。そのあとは厳しくなるとする見方が主流でFRBに大統領が吠える機会も増えそうです。経済対策では民主もある程度は同調するでしょう。

こう見るとこの選挙、トランプ大統領が踏ん張った、と見た方がよさそうで世論のはけ口が上院と下院それぞれにできたため、案外、落ち着くのかもしれません。

では今日はこのぐらいで。

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