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インドもイランも覇権主義ではない

画像を見る画像を見る2011年10月、インドとアフガンは、治安と貿易に関する重要なパートナーシップ協定を結んだ。参照記事
さらに2012年2月、パキスタン、イラン、アフガンは、相互の安全保障や経済に関する共同声明を出した。過去ブログ:イラン、アフガン、パキスタンの3国経済協力

これで4カ国が連携する新しい経済活動が可能になり、これは今後のアジアにとっても、日本にとっても大きな意味を持つ。特にインドとイランの役割が大きく、この関係をインドの、中国のような自分だけのの実利を追う覇権主義と捕らえる見方もあるようだが、果たしてそうだろうか?

画像を見るイランとインドの経済関係は古く親密で、イランの財閥系タタ・スチールは、2005年イラン国内に合弁会社「Imidro」を設立し、鉱山開発から粗鋼の生産まで行う大プロジェクトを展開、当時タタはここに3000億円の投資をしている。これを期に、イランの工業化も一気に加速し、インドはイランからの粗鋼、半製品をシンガポールなどアジア圏に輸出し、新興国の経済競争力の確保に大きく貢献している。このような背景で、日本の車メーカーがインドで車両を生産するまでになった。中国の独壇場だった、安い工業製品の生産に風穴を開けたと言ってもいいだろう。
こういうことの延長に、イランの電力不足を補う原子力発電の必要が表面化し、核兵器開発疑惑から幾度と無く計画が頓挫した歴史をイランは持っているが、イラン革命以降のイランは確実に変化してきている。一番の変化は教育の普及と女性の権利の向上で、今後もこの国はダイナミックに変化し続けるだろう。

経済復興が急務なアフガンには地下資源があるが開発資金が不足している。鉄だけでなく希少金属の豊富なアフガンと、それらが必要なインドの思惑が合致し、インドはアフガンの資源をイランへ持ち込み精錬から加工まで行い、イランはそれにより付加価値の高い製品を生産、輸出し、すでに車まで輸出する工業国になりつつある。工業化を目指すパキスタンも同じで、反米、反アフガン、反インドは昔の話で、今は米国から経済支援まで受け、アフガンとは対話をし、イランからの電力、石油エネルギーを得て軽工業の育成に向かっている。過去ブログ:鉱物資源の宝庫アフガニスタン

これら4カ国が相互にリンクし発展することは、日本にとって新たな市場確保、経済、技術交流の可能性をもたらし、応援こそすれ、なんら警戒する必要は無いだろう。何よりも、この地域の安定が、日本の資源確保の安定につながる。この地域の政治問題として、タリバンなど、反米イスラム原理主義者の活動があるが、反米を翻したパキスタンはすでに彼らの支援からは遠のき、アフガンタリバンはアフガン政権との対話を始め、いまだにパキスタン国内シーア派へのテロを止めないスンニ派パキスタンタリバンはパキスタン軍からも敵対視され、北西部アフガン国境沿いに追い詰められつつある。インドに近いパキスタン北部辺境地域は、いまだに国境さえはっきりしない地域で、ここにもイスラム系武装集団がいるが、もともと大きな集団ではなく、組織というには貧弱な山賊の部類でしかない。過去ブログ:インド北部カシミール 「死ぬくらいなら、、」少女がテロリストに反撃  インドの国内問題 毛派 インド州地図  シーア派、スンニ派 今度はイランが、、。また複雑に、、分布図
  
相互の関係がそれ程単純で無いことは承知だが、見えている客観的な事象からはインドの資源確保も、イランの経済協力も、互いの弱い部分を互いに補完しながら自国と互いの発展に願いを託し、現実的な打算と平和への願望から生まれたものに見えてくる。

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