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消費増税 国会で議論を ポイント還元は混乱招く

来年2019年10月の消費増税を巡って、臨時国会でも、是非、ポイント還元など不公平が心配される、ムダともいえる経済対策の是非など、しっかり議論してもらいたいと思います。

先月30日の衆院代表質問では、無所属の会の野田前総理が質問しました。2012年に民主党政権のもとで、民主、自民、公明の3党合意で、消費増税は政争の具とないとし、道筋をつけたのが野田氏です。

私は、当時、厚生労働大臣、少子化担当大臣として質疑で多くの答弁をしました。子育てを、年金・医療・介護の高齢者への社会保障に加えて、社会保障を4柱に全世代対応型にしたことは、成果だったと思っています。

社会保障の財源として消費増税をするのに、経済対策と称して、多くの財源を使おうとしていることに、憤りを覚えます。例えば、ポイント還元は、中小小売店で現金を使わないキャッシュレス決済をした客に、増税分と同じ購入額の2%のポイントを還元する、というものです。ポイントを、いつ、どの店で使うかは個人の自由で、貯めておくこともできる、とのこと。しかし、高齢者や低所得の人はカードを持っていない人が多く、持っている人との間で不公平になることや、地方の町の小売店でカードを使う人は少ないことがあります。その仕組み作りも難航しているようで、混乱が起きることが予想されます。

中小事業者の線引きが難しく、例えば、コンビニでは、直営店は中小事業者になりますが、フランチャイズ方式の店は対象外になり、同じコンビニでも店によって違うことになり、混乱します。Suicaなども電子マネーの対象にするということですが、ポイントを付与する仕組みがなく、そうした場合には、経産省はポイント還元の代わりに、2%分の値引きを認めることを検討している、と報じられています。

しかし、ポイントを次の買い物につなげるという効果を狙っていることとは矛盾し、特定のカードだけ消費税率は8%のままで(軽減税率の場合は6%で)すむことになり、増税の意義がなくなります。ポイント導入で最も影響を受けるのは、クレジットカード業界で、経産省は、ポイント還元策に参加する条件として、中小小売店などから各社が徴収する手数料の引き下げを求める方針だからです。

しかも、増税後、半年か1年限定の仕組みのために、大規模なシステム投資をすることは困難です。仕組みを詰めていくと課題ばかり、ということは、そもそもその仕組みがムリなものだからなので、撤回してもらいたいと思います。

また、政府が購入金額に一定額を上乗せした、プレミアム商品券の発行の検討についても、過去の同様の政策では、消費の押し上げ効果は限定的で、予算の4割程度しかなかったと、分析されています。超少子高齢社会の社会保障を維持し拡充するための消費増税であることを丁寧に説明し、国民の理解を得ることが最善の策で、無理に経済対策を講じて財源を減らすのは、本末転倒だと考えます。

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