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「あかんやつ」以外も!生レバー提供店に「レアー」「取っ手」

【今や禁制品と化した生レバー(時事通信フォト)】

【関西に行ったらメニュー表はチェックしてみたい(京都府警提供)】

 ホルモン文化が根付いている関西ならではの事件だ。10月29日、販売が禁止されている牛の生レバーを客に提供したとして、飲食店経営者ら3人が京都府警に逮捕された。

「そのなかの1店舗は今年7月、警察官がプライベートで食べに行った店で、『あかんやつ』と書かれた謎のメニューを発見。注文するとそれが生レバーで、“十分な加熱が必要”などの説明がないまま出されたため食品衛生法違反の疑いで逮捕となった」(府警担当記者)

 その店舗の経営者は「あかんやつとは、焼かなあかんやつという意味」と否認。

 2012年7月に牛の生レバーが全面禁止になって以降、今回のような摘発は散発的に続いている。関西のある焼肉店店主は「裏メニューとして常連客に出している店は今でも少なくない」と声を潜める。

「今回みたいに“わかる人にはわかる”ような名前でメニューに載せているところもあって、『アカ』『あの懐かしい味』『生キモ』といったものもあれば、生のレバーだから『レアー』とか、『取っ手(英語でいうとレバー)』とかのダジャレ系もある。関西では新鮮なホルモンが手に入るという自信もあるんでしょう」

 こうした状況が生まれる背景には、曖昧な規制の実態がある。

「客席に加熱設備があれば“焼きレバー用”と称して生で出せる。“生”とはメニューにないんだから巡回している食品衛生監視員も突っ込めない。今回摘発された店だって、“焼かなあかんやつやで”と一言添えて出していれば、あとはお客さんの判断だからセーフという話になってくる」(食品偽装問題に詳しいジャーナリストの郡司和夫氏)

 厚生労働省食品監視安全課にぶつけると、やはり苦しい説明だ。

「基本的に生で提供し、生で食べられると説明したり、答えた時点で店側の責任になります。ただし、客が勝手に生で食べたとすれば店が免責されるケースもあるかもしれません。食べているのを監視するわけにはいかないですからね」

 文化として根付いた食べ方だけに、一筋縄では解決しそうにない。

※週刊ポスト2018年11月16日号

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