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ベビーシッター探しにAIパワー


米国の企業や官庁が従業員、職員採用にあたり、Facebookなどソーシャルメディアへの過去の投稿をチェックして、その資質を探ったり、大学の入学選考者が志願者のソーシャルメディアの書き込みを覗くことなどが、その可否を含めて、数年前まではニュースでした。

どうも、それはもう当たり前のことになったようで、このCarrier Builderの記事を見ると、求職者のバックグラウンドスクリーニングを行う事業者は13 社もあるようです。これらは、あくまで「組織」が多数の応募者を選別するためのものです。ところが、先月にスタートしたPredictim社の場合、顧客の対象は我が子のベビーシッターを求める「個人」の「親」です。

「次世代のバックグラウンドスクリーニング」を謳っていて、「AI(人工知能)パワーを使って、全てコンピューターが解析する」「対象者がスクリーニングに応じれば3分以内にレポートをまとめる」などと記しています。

その、AIはパターンマッチングをセットして、対象者のソーシャルメディアを高速でスキャンし、「イジメの性向」「無礼な態度」「露骨なコンテンツ」「薬物乱用」の4項目について5段階評価をし、総合評価も加えて、ベビーシッターとして雇うことにふさわしいかどうかを、即座に判定するというものです。

サイトにある判定のサンプルはこれです。


各項目ごとに説明があります。このサンプルの例では、露骨なコンテンツは認められず、判定は「とてもリスクが低い=1」判定でしたが、その他は「とてもリスクが高い=5」判定で、総合判定も「とてもリスクが高い=5」でした。

これを取り上げたAXIOSの記事によると、スタートしてひと月ほどで300件をスキャンしたそうで、CEOによると、ややリスキーかそれ以上が10%で、「とてもリスクが高い」は2.7%あったそうです。

しかし、この解析の精度はどの程度なのか。米自由人権協会(ACLU)の専門家は「最も進化したAIを用いたとしても、コンピューターはコンテキストを理解しないので、人間の発言の自動処理はこの上なく信頼できない」と批判的です。

また、スキャンするのはFacebook、Twitter、Instagramの三つだけ。どれにもアカウントがなければ判定できません。また、サンプルの例ではFacebookの22のポストだけで判定していますが、もっと少なくても何らかの判定を出すわけで、その点が心もとない感じです。

とはいえ、サービスの特徴は、とても料金が安いことです。、一件24.99ドル、二件だと20% 割引の39.99ドル、三件では33%割引の49.99ドルです。

ベビーシッターを探すような忙しいお母さんが、ベビーシッター候補のソーシャルメディアを探して、一件一件チェックするには膨大な手間がかかることを考えれば、かなり、お得なサービスなのかもしれません。

何より、AIパワーを企業や官庁でなく、個人が手頃な値段で利用できるようになったのが凄いことのように思われます。これから、各種個人向けサービスが拡大することでしょう。

(申し込み前に無料お試しができるとあり、その対象は本人とあったので、やってみましたが、日本語を解するわけがないので、いまだに返事はありません(笑))

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