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舌戦

  10月30日、「無所属の会」を代表して、衆院本会議において質問に立ちました。財政再建、消費税、日米・日ロ・日朝などの外交課題、女性宮家の創設などを取り上げましたが、安倍総理と最も火花が散ったテーマは、議員定数削減問題でした。

 私は、次のように質しました。

 「6年前の党首討論で、あなたと私は、消費税を引き上げる前に、国会が身を切る覚悟を示すため、議員定数を削減する、この約束をしたはずであります。

 しかし、衆院における削減数は少な過ぎる上に、参院においては、信じられないことに、6つもふやすことになりました。私は、約束をした一方の当事者でありますが、誠意を持って約束を果たそうとする姿勢を総理に感じることはできません。言語道断だと思います。

 なぜ、本気で身を切る改革を進めないのか、明確な答弁を求めます。」

 総理の答弁は、以下の通りです。

 「野田議員との党首討論の後、政権交代後、まず平成25年に衆議院の定数の0増5減が実現し、さらに、さまざまな困難を乗り越えて平成29年には衆議院の定数10削減が実現したところであります。

 (中略)

  民主党政権時代に与党を形成しておられた皆さんは、果たして1議席でも削減を行ったんでしょうか。党首討論の約束を誠実に守っていないとの御指摘は、全く当たらないわけであります。」

  安倍総理は色をなして反論しましたが、これがまた誠実な答弁ではありません。自民党が政権奪還した翌年の5議席、消費税が8%に増税されたあとの10議席削減は、いずれも違憲とされていた「1票の格差」是正を受けた措置で、「身を切る改革」と胸を張る話ではありません。

  そもそも定数削減は、党首討論の後に合意書を交わし、5年前の通常国会中に結論を出すことになっていましたが、反故にされました。自民党は2020年の国勢調査の結果が出るまで、定数削減も先送りする方針でした。2016年2月私が予算委で質問に立つことになり、追い込まれるのを嫌った総理があわてて10削減を実施したに過ぎません。削減数は少な過ぎ、対応は遅過ぎでした。

  民主党政権時代を引き合いに出すのは、フェアではありません。大幅な定数削減を具体的に提案しても、全部自民党が反対したからです。だから、止むを得ず解散総選挙という大きな代償を払って、党首同士で約束を交わしました。約束をした後、誠実に責任を果たそうとしたかどうかが問われているのです。

  肝心な参院の定数が6議席増え、削減に逆行することになった説明は、下を向いて答弁用紙の棒読みでした。内容は言い訳をムニャムニャ並べるだけ。国民にご負担をお願いするには、政府のそろばん勘定だけでなく、国民感情にも配慮しなければなりません。それは、誠実に説明責任を果たすことです。

  中小小売店のポイント還元策やプレミアム商品券など過剰なバラマキで誤魔化す前に、やるべきことがあるはずです。

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