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長期投資のリサーチ

投資運用会社のリサーチ部門は経済や企業分析の専門家集団だから、景気動向や金利水準の見通しからはじまってビジネスの最前線に至るまで、あらゆる分野で非常に高度な議論が戦わされているというのが一般的な認識だろう。レベルの差はあれ、大まかそんなところである。

ただ、その議論の多くが現状そして今年来年ぐらいに焦点を置いているのも事実。現時点で入手できるデータを詳細に分析して、高度な理論に裏づけされた議論を延々と続けているといった感じである。

それはそれで、誰かがやってくれれば良いことだが、こと投資運用となると大した意味を持たない。現状のどうのこうのや、今年来年ぐらいの見通しに関しては、もうほとんどが株価など市場の価格に織り込まれている。もう既に価格に織り込まれているのであれば、そんなものにわざわざ時間とエネルギーを費やすまでもない。

せいぜい、突発事故などが発生して価格が大きく変動する可能性が出てきたときには、分厚いリサーチ陣を擁しているところがすばやい意思判断を下せるという利点がある。といっても百家争鳴となって、なかなか結論が出ないのが専門家集団の弱いところ。

長期投資家のリサーチは、いつでも今後10年ぐらいをまとめて考えようとする。この10年ぐらいの間に起こりうることを時間軸を追いながら、ひとつずつ潰していく。ある程度きちんと読めるものもあれば、相当にアバウトにしか推測できないものもある。

それらをごっちゃにしながら、いろいろな可能性をああだこうだと考えをぶつけ合うわけだ。 緻密なものもアバウトもごっちゃだから、高度に理論的な議論を闘わしているとは言い難い。ややもすると、大したレベルでもないと思われそうな内容を結構熱く議論することもある。専門知識や理論でガチガチなだけでは、とてもついていけない。これから10年ぐらいの間に起こりうることを、いろいろ読み込もうとするのだから、相当に柔軟な思考力が絶対的に問われる。

投資とは未知の将来に踏み込んでいくことだから、いってみれば将来の納得を買うことである。そして行動は常にいまの不納得、つまり現時点では多くの人々がそんなバカなと思っているような価格で、さっさと行動するわけだ。そのためのリサーチをするからには、どうしても柔軟でいて鋭い思考力求められる。

さわかみファンドでは、それを広く深く遠く読み込んでは考えるといっている。

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