
[サンフランシスコ 29日 ロイター] - 米株式市場でインターネット関連の高成長「FANG」銘柄を構成するフェイスブック<FB.O>、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、ネットフリックス<NFLX.O>、グーグルの親会社アルファベット<GOOGL.O>の合計時価総額が、29日までの2営業日で2000億ドル(約22.5兆円)減った。
ここ数年人気化していたFANGも10月に入ってからはそれぞれ14─24%下落しており、窮地に立たされている。
4社合計の時価総額は7月に付けた過去最高の2兆5000億ドルから29日までに1兆9300億ドルに落ち込んだ。
直近でFANG売りの引き金となったのは25日引け後に発表されたアマゾンの四半期決算。業績は市場予想を下回り、同社への競争圧力がついに強まったとの懸念が浮上した。
アマゾンは決算発表以降の2営業日で14%下落しており、2日間の下落率としては2014年以来の大きさとなった。この結果、時価総額がマイクロソフト<MSFT.O>に抜かれ、米企業2位から3位に転落した。
アマゾンの2日大幅続落と他のFANG銘柄の下げによって、FANGの合計時価総額は2000億ドル減少し、1兆9300億ドルとなった。
フェイスブックは30日の米株式市場引け後に決算発表を予定しており、これが再びFANG売りを引き起こす可能性がある。リフィニティブがまとめたアナリスト予想では、第3・四半期は33%増収と、2012年の上場以来で最も低い増収率になったとみられている。
個人情報管理の問題で同社の信頼に傷が付いたほか、コスト負担も増えているため、投資家の間で懸念が強まっている。