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医師の時給はいくらならOK? 若い先生の生活をいかに守って育てるか

前回の記事で50前後の大学病院内科医、年収900万と書いたら、十分もらっているじゃないかとの意見いただきました。まあ不景気の時期頑張られた人のことを考えるとそうですよね。

それゆえ自分の大学当時の労働条件考えてみたら、働いている時間年約3300時間(基本10ー11時間/日、週1休み)、ざっくり時給2727円(ボーナス込み)となりました。これぐらいだといくらか働き方はまだ楽です。(というより下記の研修医のような働き方をすると過労死が目の前に浮かびますが。)

そして皆さんもお気付きのように、医師はバイトに行くと時給は外来等1万円、当直は仕事の内容により時給5000円から1万円のところが相場です。そう額面だけ考えたらフリーターの方がもらえる給料は明らかに高くなります。もちろん非正規と同じで社会保障はなく、社会のステータスは低め。当たり前ですが休めませんし、入院するような病気になったら路頭に迷います。

ここで研修医(医師1−2年目)で考えてみましょう。時には泊まり込み含めて、昔は7時に来て23時に帰るのが当たり前だった時代。年収 360万、労働時間4875時間/年、時給700円前後!いや今考えてもすごい。でも勉強込みだったのであまり苦痛ではなかった記憶があります。洗脳かもしれませんが。

ただ現在それこそ働き方改革で、現在の彼らの勤務状況は大学、総合病院でもかなり守られていて、8-10時間勤務で帰るように指導されています。それゆえさすがに現在時給は1000円を超えます。(細かい数字は地域、病院でズレます)

ところが3年目以降、この政府の労働時間制限の保証がなくなったらほぼ昔の研修医の勤務形態を要求されます。もちろん少しは給料も上がるのですが(4ー500万)、働く時間が増えるので今の研修医より明らかに時給は落ちます。

そして無給となり週に1回のバイトで生活すると、400万の収入、社会保障なしとなり、子供が生まれたばかりだと保育所に預けるのもたてまえ無職のためハードルが上がり、親に面倒見てもらえる状況でないと子育てしながらの大学病院勤務は正直地獄です。

そして基本休みの日に外勤業務を行うため、当直で眠れない、でも稼がないと生活できない、専門医を取るためには大学に席を置かなければ難しい、とどんどん過労、心労がたまります。もちろん子育ての不安も存在します。それゆえ若い先生にはどうしていいかの結論が出せなくなり、精神的に追い込まれる人も少なくありません。

まだ仕事の負担が軽めな科はこの無給でも残る若手がいくらかいますが、血液内科、救急、外科、産婦人科、小児科などは給料があっても残ってくれません。そのため若い先生が大学というきびしい環境をやめ、結局残っている先生の負担が増え、大学病院の勤務環境はさらに悪化し、患者への余裕もなくなり、様々な面で悪循環となっています。

様々な医療の問題、本当このような労働環境をいかに整備しなければいけないかは少しわかっていただけるのではと思います。そして医師の時給、いくらならみなさんが許容してくれるか、それは医療の値段にも通じるのかなと思っています。

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