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無給医 このようなものを残そうとするいびつな社会 病院経営者は強制がなければタダで使える医師を放しはしない

NHKニュースで流れた無給医問題。joynet(ジョイネット)が詳しい記事をあげています。(医師たちが考える「無給医」問題

実はここでまず謝っておきます。防衛医大出身の私はこの無給医制度を全く経験していません。(落選後の給料なしはただの失職w)入学後公務員の職、自衛隊員になる防衛医大学生は、卒業後自衛官となります。このような無給という労働環境は公務員の世界ではありえないことなので常に給料はいただいていました。もちろん防衛医大出身者でも辞めた後各大学の医局で無給医を経験した方はいます。

ちなみに研修医が安定した給料をもらえるようになったのは2004年度からで、それまではバイトと呼ばれる各地域民間病院の当直業務や休日業務を医局から派遣され生活費を稼いでいたことは当然の歴史です。(医師の収入に関しては公務員、公立医大、フリーター、私立医大と色々経験していますのでいつか記事にしたいと思います。)

また正規大学職員の給料もそれほど高くなく(大学病院医師50前講師で年収900万!)、外勤という名の地域病院のバイト業務はある意味ルーチンです。それこそ今流行りの副業の先取りです。

医局というある意味大学病院の各科ごとの徒弟制度の組織、それこそ相撲部屋のような世界です。十両になるまで給料が出ないように、十分に働けない医師を一人前にするのだから給料を払わないという制度が実はまだ当然と考えられ残っています。これは厚労省が否定しても当たり前の事実です。

今でも妊娠、出産後給料を取り上げられ無給医にさせられる若い先生なんかも本当にいます。まして大学院に進学するとほぼ同じように働いているのにそれまでの給料はなくなり(臨床業務労働は大抵一部義務残存)、無給の上授業料まで払わされます(臨床能力はもう一人前なのに)。

今回の記事を読む限り、東京医大問題女医差別問題と根幹は共通です。根本的に正しい給料を払える余裕が大学病院にないという医療経済の問題がそこには隠れています。そう、タダで使える医師がいないと、残業代を払わないでこき使える医師がいないと、補助金がないと、大学を含む大きな病院の医療体制は成り立たないと考えられているからです。

前回の記事、院長たちの発言もタダで使える医師がいないと病院経営は成り立たないとこの洗脳が存在し、もう制度として限界なのに若い先生のためにその制度を変えようとしない老害だと思います。(私も55ですから若くはないですけど)
>医師は継続的な研鑽が求められるもの。また、臨床を行う立場でありながら教育を受ける立場でもあるという二面性があるのも事実。少しずつ改善されてきている兆しはみられるものの、無給医がいないと成り立たない厳しい医療現場の現実もあります。すぐに解が見つかるような簡単な問題ではありませんが、全ての医師が過剰な自己犠牲なしに医療に邁進できるよう、建設的な議論と改善が進んでいってほしいですね。
そう一部は改善している病院があります。大学があります。でも変える気がないと変わりません。経営者達はタダで使える医師を放したりしません。だから法的な規制が必要なのです。

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