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社説で取り上げなかった朝日と一面トップで報じなかった東京

 今度の安倍訪中をどう見るか。

 結論から言えば、よかった、よかったと大いに評価すればいいのだ。

 日中関係に改善が見えたからではない。

 安倍首相の対中政策に改善が見えたからである。

 たとえそれがパフォーマンスや自己保身であっても、安倍首相が自らの歴史認識や対中敵視を封印して、ここまで日中友好を演出したことは評価すべきだ。

 やればできたじゃないか、もっとはやくそうすればよかったのに、と褒め殺せばいいのだ。

 ここまでやって、再び、歴史認識問題や尖閣問題で中国を敵視するような言動をすれば、その時こそ中国は倍返しで安倍政権に牙を剥くぞと脅かせばいいのだ。

 いずれにしても、もはや安倍首相は逆戻りできなくなった。

 日中関係改善の罠にみずから飛び込んでいったということだ。

 そのことは既に書いた。

 私がここで指摘したいのは、大手メディアが社説で今度の安倍訪中をどう評価したかである。

 ほとんどの社説は、程度の差はあるが、限定的に評価していた。

 そんな中で、唯一産経だけが全面否定したのには笑ってしまった。

 すなわち、今度の安倍首相の訪中と関係改善を、「誤ったメッセージを国際社会に与えた」、「ムードの流された関係改善は砂上の楼閣だ」、とまで酷評したのだ。

 産経は正直な新聞だ。

 よほどしゃくにさわったのだろう。

 それにしても、安倍首相がせっかく苦労して演出した安倍外交を、ここまで批判するとは、忖度できない産経にむしろ好感すら覚える。

 それにくらべ朝日は面妖だ。

 今度の安倍訪中を社説で取り上げなかった唯一の大手紙が朝日だった。

 きょう10月27日の朝日の社説は、山さつき地方創生相大臣の国税庁への口利き疑惑と、英国のEU離脱問題である。

 そっちのほうが安倍訪中より重要だというのだろうか。

 安倍訪中はすでに社説で書いたというのだろうか。
 
 あるいは後日、あらためて書くというのか。

 あるいは日米同盟優先の朝日だから書きづらいのか。

 そして、最後に東京新聞について触れておく。

 産経、朝日を含め、すべての大手紙が安倍訪中を一面トップで大きく取り上げたのに、きょう10月27日の東京の一面トップは安倍訪中ではない。

 政府(経産省)は、福島復興の象徴である洋上風力発電施設を、採算が見込めないため撤去することを検討している、という記事である。

 安倍嫌いで、中国嫌いの東京新聞にとっては、安倍訪中より日本の自然エネルギー問題の方がより重要だと言わんばかりである(了)

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