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- 2018年10月25日 10:00
日本人ジャーナリストの釈放(シリア)
日本のマスコミで大きく取り上げられているのが、安田さんとかいうフリージャーナリストの釈放です。
NHKニュースなどによると、シリアで3年間だったか過激派(アルカイダ系の旧ヌスラ戦線の模様)に拘束されていた、フリーのジャーナリスト安田氏が釈放され、トルコに移送され、日本大使館の館員が面会の上、本人であることを確認し、元気であることも確認したとのことです。
さらに、この釈放にはトルコとカタールが尽力したとのことで、安倍総理からもエルドアンとカタールの首長に対して謝意が表明されたとのことです。
一時は、連日マスコミを騒がしていた安田氏が無事釈放され、とにかく帰国できそうだというのは、何はともあれ良いニュースではありますが、イスラム過激派と中東の国ということで、興味があるのは釈放に尽力した国としてトルコとカタールが上がっていることです。
実はこの2国は、現在khasshoggi 事件でトルコで問題を起こしたサウディなどは、イスラム過激派、特に旧ヌスラ戦線と関係が深い、テロ容認、または支援国家だなどと非難していたことが記憶されます。
その点からすると、今回の釈放の陰に両国があったことは、両国の旧ヌスラ戦線との関係を物語るものとして話題になる可能性があるかと思います。
しかし、そのうちトルコとの関係についていえば、現在旧ヌスラ戦線等がかろうじて生存しているイドリブ地域は、トルコとロシアとの停戦合意で、かろうじてシリア政府軍の大攻勢が押さえられているので、トルコが後ろ向きになれば、何時でも政府軍に制圧されそうな立場にあります。
何しろ、3年間だったかの長期間拘束されていて、ようやく今になって釈放されたということは、想像をたくましくすれば、トルコと旧ヌスラ戦線の力関係が圧倒的にトルコに傾き、ヌスラ戦線としてはトルコの要望を無視できなくなったからではないか、とも考えられます。
それは必ずしもトルコが旧ヌスラ戦線を支援してきたということではなく、トルコの支援している反政府派は、自由シリア軍とかムスリム同胞団の系統をひくグループだが、両者とも反アサドということでは、一定の共通点もあり、要するにつかず離れずの関係にあったということではないでしょうか?。
他方カタールの関係は良く分かりませんが、安倍総理が身代金は一切払っていませんと言っているところから見れば、もしかすると、一大産油ガス産出国のカタールがその辺で、何らかの役割を果たした可能性も想像できます。
いずれにしてもムスリム同胞系統の反政府派の支援等ではトルコとカタールは脚を並べてきました。その点ではサウディ等と対立してきたところです。
なお、余談になりますが、kahshoggi事件では、トルコの情報部が活躍しているようですが、トルコの情報部はイラクのモースルのトルコ総領事館館員がISの人質になったときに、その釈放のために、ISと交渉したところだったと記憶しています。
今回もトルコでは、主として情報部が交渉したのではないでしょうか?
テロ組織相手の交渉では、矢張り蛇の道は蛇で、場合によっては裏取引や口には出せない工作のできる情報機関の存在が不可欠ではないかと思いますが(米のCIAやロシアや中国は勿論、英独仏等でこの種の情報機関を所有していないところはない)、そんなものは持ち合わせていない日本は、場合によっては指をくわえているしかないで方ね。
勿論、国家の在り方として、それも一つの行き方かもしれませんが・・・・・・、
いずれにしても、この事件に関し、何の情報もなしに勝手なことを書くのは慎むべきでしょうが、日本では大きな話題になる事件で、さりとて現在の中東情勢にはほぼ影響のない事件ですので、よほど興味ある事実でも出てこない限り、今後熱心にフォローしようとも思わないので、取りあえず一言だけは書いておこうかというところです。
まあ何はともあれ、明るいニュースで良かったですね
NHKニュースなどによると、シリアで3年間だったか過激派(アルカイダ系の旧ヌスラ戦線の模様)に拘束されていた、フリーのジャーナリスト安田氏が釈放され、トルコに移送され、日本大使館の館員が面会の上、本人であることを確認し、元気であることも確認したとのことです。
さらに、この釈放にはトルコとカタールが尽力したとのことで、安倍総理からもエルドアンとカタールの首長に対して謝意が表明されたとのことです。
一時は、連日マスコミを騒がしていた安田氏が無事釈放され、とにかく帰国できそうだというのは、何はともあれ良いニュースではありますが、イスラム過激派と中東の国ということで、興味があるのは釈放に尽力した国としてトルコとカタールが上がっていることです。
実はこの2国は、現在khasshoggi 事件でトルコで問題を起こしたサウディなどは、イスラム過激派、特に旧ヌスラ戦線と関係が深い、テロ容認、または支援国家だなどと非難していたことが記憶されます。
その点からすると、今回の釈放の陰に両国があったことは、両国の旧ヌスラ戦線との関係を物語るものとして話題になる可能性があるかと思います。
しかし、そのうちトルコとの関係についていえば、現在旧ヌスラ戦線等がかろうじて生存しているイドリブ地域は、トルコとロシアとの停戦合意で、かろうじてシリア政府軍の大攻勢が押さえられているので、トルコが後ろ向きになれば、何時でも政府軍に制圧されそうな立場にあります。
何しろ、3年間だったかの長期間拘束されていて、ようやく今になって釈放されたということは、想像をたくましくすれば、トルコと旧ヌスラ戦線の力関係が圧倒的にトルコに傾き、ヌスラ戦線としてはトルコの要望を無視できなくなったからではないか、とも考えられます。
それは必ずしもトルコが旧ヌスラ戦線を支援してきたということではなく、トルコの支援している反政府派は、自由シリア軍とかムスリム同胞団の系統をひくグループだが、両者とも反アサドということでは、一定の共通点もあり、要するにつかず離れずの関係にあったということではないでしょうか?。
他方カタールの関係は良く分かりませんが、安倍総理が身代金は一切払っていませんと言っているところから見れば、もしかすると、一大産油ガス産出国のカタールがその辺で、何らかの役割を果たした可能性も想像できます。
いずれにしてもムスリム同胞系統の反政府派の支援等ではトルコとカタールは脚を並べてきました。その点ではサウディ等と対立してきたところです。
なお、余談になりますが、kahshoggi事件では、トルコの情報部が活躍しているようですが、トルコの情報部はイラクのモースルのトルコ総領事館館員がISの人質になったときに、その釈放のために、ISと交渉したところだったと記憶しています。
今回もトルコでは、主として情報部が交渉したのではないでしょうか?
テロ組織相手の交渉では、矢張り蛇の道は蛇で、場合によっては裏取引や口には出せない工作のできる情報機関の存在が不可欠ではないかと思いますが(米のCIAやロシアや中国は勿論、英独仏等でこの種の情報機関を所有していないところはない)、そんなものは持ち合わせていない日本は、場合によっては指をくわえているしかないで方ね。
勿論、国家の在り方として、それも一つの行き方かもしれませんが・・・・・・、
いずれにしても、この事件に関し、何の情報もなしに勝手なことを書くのは慎むべきでしょうが、日本では大きな話題になる事件で、さりとて現在の中東情勢にはほぼ影響のない事件ですので、よほど興味ある事実でも出てこない限り、今後熱心にフォローしようとも思わないので、取りあえず一言だけは書いておこうかというところです。
まあ何はともあれ、明るいニュースで良かったですね