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「何をされてる方なの」和田アキ子の口癖を完コピしたMr.シャチホコの着眼点

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和田アキ子のトーク、をものまねするMr.シャチホコ。今年夏に和田ネタで幾つかのバラエティ番組にちらちらと姿を現してから活躍の場を急速に広げている。見事な声マネ、和田本人から脂気を抜いたようなビジュアル、ひとツボ掴んだ身ぶり手ぶり…それはひとつの完成形で充分におかしいのだけど、そのポテンシャルをさらなるゾーンに引き上げたのは深夜ラジオ「岡村隆史のオールナイトニッポン」だった。

その日、番組の一曲目で和田アキ子の曲がかかり、途中から曲にのって岡村が「ワダフェス」(和田アキ子による武道館イベント)の告知を読み上げた。するとスタジオの電話が突然鳴り出し、岡村が戸惑いながら電話に出る。電話は岡村へのドッキリ企画で、仕込まれたのはMr.シャチホコだった。
< 2018年9月20日放送 「岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送) >

(TEL呼び出し音~)

岡村隆史「もしもし」
和田アキ子(Mr.シャチホコ)「うちや。おまえ聞いとったか」
岡村「アッコさん?」
和田「おまえ私が言いたいことわかってるよな」
岡村「どういう・・・なんでしょうか? あ、え?」
和田「いや、いま新曲(愛を頑張って)かけててくれてたやんか」
岡村「あ、はい、新曲かけさせて頂いてましたよ」
和田「なんでワン(コーラス)で絞んねんおまえ」
岡村「いやいや、あのう…、僕じゃないんですよこれ。音楽上げたり絞ったりすんの」
和田「フルでかけんかい、おまえ」
岡村「フルでかけ…、僕はかけようって言うたんですよ」
和田「だからね、歌詞もすごくこれ、いい歌詞なのよ」
岡村「これはねそうやと思います。いい歌詞やなあって僕思ってて」
和田「思ってるやろ」
岡村「はい」
和田「そしたら作詞誰がしたかわかる?」
岡村「作詞ですか…、作詞は誰かはちょっとわからないんですけど」
和田「ナンでわからんねん」
岡村「アッコさんですか」
和田「山田ひろしさんや」
岡村「あ、そう、ね、そうじゃないかなと」
和田「調べてないの?」
岡村「え?」
和田「調べてないの? そういうの」

「キャメラ」を止めるな!

BLOGOS編集部

和田アキ子の曲は、ラジオではフルコーラスでかけることが暗黙のルールとしてスタッフに浸透している。それは和田本人の意向として制作現場に伝わり続ける申し送り事項なのだ。そこには和田の歌手としてのプライド、詞曲に対する思い深さの現れがあり、和田の曲を途中でフェードアウトしたり、喋りを乗せたりすることは礼を失し、和田に対するしくじりの案件となる。

とくに和田自身がパーソナリテイーを長年務める「アッコのいい加減に1000回」を放送するニッポン放送では、この申し送りが順守されている。

この案件をネタに、和田が岡村に圧をかける展開は「和田アキ子あるある」としてもごく自然な(よく出来た)流れだった。そこから「いまそっち行くわ」と和田が生放送のスタジオに押し掛けるのだが、姿を現したのは和田アキ子ではなくMr.シャチホコ。ここで岡村は明確なネタばらしを避け、シャチホコを和田のまま対応し、このドッキリに乗り続けた。
< 2018年9月20日放送 「岡村隆史のオールナイトニッポン」(ニッポン放送) >

岡村隆史「アッコさんに質問です」
和田アキ子(Mr.シャチホコ)「また私?」
岡村「最近見た映画の中で何か面白いものとかあったりしましたか? …映画とか見る時間あります?」
和田「いや、普段は見いへんねんけど、たまたまこないだね、なんかマネージャーが言うてて、いま話題の映画があるって。2本あんねんけど、1本目はね、プーさんの(『プーと大人になった僕』」
岡村「プーさんの」
和田「そう、なんか新しい実写のやつがあるって聞いて。それはちょっと見てみたいなって。私けっこうぬいぐるみとか好きやし…」

(中略)

和田「一個はプーさんで、もうひとつはあの『キャメラを止めるな!』っていまね流行ってるでしょ」
岡村「カメラね。アッコさんいつもね、もうアッコさんだけですよ。アッコさんと山城新伍さんだけ。 あのカメラのことをキャメラって。これね僕らもあんまこう言いづらい…アッコさんずっと」
和田「うん? 何がおかしいの」
岡村「いや、いいんですけど、あれ、あのう、なんて映画、いま話題のって?」
和田「キャメラを止めるな…。あれ、流行ってるやん」
岡村「流行ってます。めちゃくちゃ流行ってますけど、あれはもうアッコさんね、カメラでいいんですよ。アッコさんだけが、ずっとそんな…、なんでかわからないんですけど、キャメラ」
和田「ずっとキャメラやと思ってたけど。だってキャメラでしょ、カメラってアメリカ行ってそんなおまえカメラって言ったら笑われるで、ホンマに」
岡村「確かにそうかもわからないんですけど」
和田「えっ? あってるよな。あってるよね、キャメラで」
岡村「あってます、キャメラで。いいんですけど、あのう、カメラでもいいですよ」
和田「カメラでもいいって? え?」
岡村「え?」
和田「キャメラを止めるなを?」
岡村「キャメラ…カメラを止めるな…でも、いいんです。アッコさんの場合はいいかな。ずーっとキャメラって言うてるから。あの、キャメラでいいと思う(笑)」
和田「そう、さっきも何か撮ってやないかキャメラで」
岡村「キャメラで」
和田「そう、あの、いや言うたらその出川とかもね、たまに言うてくんねん、アッコさんそのなんかキャメラってみんなおかしいって笑ってますよって」
岡村「はいはいはい」
和田「もうウルサイねんって思ってて。私もホンマ機嫌わるなってホンマに。あの叱ったろ思うてたら」
岡村「ええ」
和田「アッビルなんかはさ、すごいなんかもう」
岡村「あびる優ですね」
和田「そっそうそう、もう、アッビルなんかホントにもう言ってくれんねん。キャメラって発音、ホント素晴らしいですねって」
この「キャメラ」を巡るやりとりを含め、岡村と和田(Mr.シャチホコ)のフリートークは約26分続いた。いや、26分も、というべきか。

岡村はこのからみを終えて、「ホンマめちゃくちゃ似てんな。俺、アッコさんとしてずっと喋れるわ」と感想を口にしたが、聴いてるこちらも「ずっと聴いていられる」放送だった。

特徴を精巧に捉えた見事なものまね

BLOGOS編集部

この長い会話をベースで支えるのは、さりげないフレーズの数々だ。独特な撥音の「そっうそう」、高音部のアクセントを捉えた「ホンマに?」「言うたら」、「キャメラ」などラリルレロが小さく巻き舌になるラ行。他にもMr.シャチホコが開拓したフレーズのチューニングはどれも絶妙で、ウケるものまねに付きものの「誇張」を抑え、「特徴」を精巧に捉えている。

このショートフレーズによる土台の上に、「君は何をされてる方なん?」「ごめんな、お兄ちゃんて私、加山雄三さんのことお兄ちゃんって呼んでんねん」などの口癖が、キラーセンテンスとして放り込まれる。只々見事としか言いようがない。

加えて、和田アキ子というキャラクターがもたらす緊張感、後輩芸人との関係性が長尺を忘れさせる。後輩芸能人にとって和田アキ子との会話は会話というより尋問に近い。常にダメ出しとの背中合わせだったりする。この緊張感が程よく作用しいつまでも聴いてられる会話になる。もちろん、岡村による「のらりくらり」と蛇行しながら話を広げていくスキルも相互作用しての26分だった。

そして「岡村隆史のオールナイトニッポン」は、この岡村と和田アキ子(Mr.シャチホコ)の会話に手応えを得て、間を置くことなくスペシャルウィーク(聴取率週間)のゲストとして再びシャチホコをスタジオに招いた。

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