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アナタは本人なんですか?自称「三億円事件の犯人」に直接取材してみた

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共同通信社

1968年に発生した「三億円事件」の犯人を名乗る人物を語り手とする文章が小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿され、大きな注目を集めた(現在は削除)。果たしてこの文章の語り手は本当に三億円事件の犯人なのか、白田と名乗る作者にメールインタビューを行った。【取材:BLOGOS編集部 島村優】

小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿された「府中三億円事件を計画・実行したのは私です。」では、白田という人物の一人称で三億円事件の真相や、今まで語られることのなかった背景がつづられている。

今回、作者を名乗る「白田」という人物とコンタクトを取ることに成功。事件当時20歳前後だった白田は現在、体調が思わしくないとのことでメールでのインタビューを行うことになった。果たしてこの人物は三億円事件の犯人なのか、信じるか信じないかはあなた次第…。

※メールでの取材は10月上旬に実施。諸般の事情により一度は記事公開を見合わせたが、その後、作者の白田氏から連絡があり公開できることになった。

三億円事件:東京都府中市で1968年12月10日に発生した窃盗事件。日本信託銀行の現金輸送車が運んでいた東京芝浦電気(現・東芝)従業員のボーナス約3億円(2億9430万7500円)が、偽物の白バイ隊員に奪われた。現金には損害保険がかけられ、その保険にも再保険が結ばれていたため国内には金銭的な被害者がいなかった。

メカに弱いので息子の助けを借りている

——「府中三億円事件を計画・実行したのは私です。」を執筆するにあたり、名乗り出ることに不安はなかったのでしょうか?

息子から自白を勧められた日から迷いはありませんでした。強いてあるとすれば、自分の命が発表まで持つかという不安です。

——なりすましだと思われる可能性については考えましたか?

そもそも、全ての方に信じてもらえるとは思っていません。ただ、私なりの義理は通したかったのです。 

——なるほど。作品についてユーザーからの反応はありましたか?

1日に少しずつ発表している間は、読者の方々から多くの質問をいただきました。誹謗中傷が後を絶たず、今は受けておりませんが……

ただ、今でも直接メール機能を用いて感想を送ってくださる方もおります。事件自体を知らない若い方が、私の独白をきっかけに興味を持ったという感想もいただきました。

——作品がインターネットで話題になっていることは知っていましたか?

はい。息子に教えられました。ですが実感は全く無い、というのが正直なところです。私はインターネットやメカにはめっぽう疎いので……。

テレビや新聞に出ていれば多少は違うのでしょうが、少なくとも今は「公表した」という実感さえ朧げだというのが本音です。

——メカに弱いと言いつつ、メールの返信がとても早いですよね。こちらはご自分で?

いえ、息子にしてもらっております。

——発表した媒体は「小説家になろう」でしたが、読者層に合わせた書き方には工夫されましたか?

発表の仕方や書き方は全て息子に一任しておりました。私がメカに疎く、文字を入力するのが苦手だからです。私の手書きの文章を読み、それを息子が読みやすいように改編して発表しております。

そのままの文面だと読者の方に分かりづらいと思ったのでしょう。私も息子の判断には賛成です。

——息子さん大活躍ですね。

気づけばバイクの運転は得意だった

——作品の中の記述についても質問させてください。白田がバイクや車の運転技術に優れているとする箇所がありますが、その腕はどこで磨いたのでしょうか?自動二輪の免許を持っていましたか?

私は持っていませんでした。根気を入れて練習した記憶もありません。ただ、同じ型式に乗っていても一番速かったのは自分でした。

例えば曲がるときには、「どうやって曲がるか」ではなく「どうやって直線のように走れるか」を意識していました。体の傾きよりも、曲がり角の中で直線部分を頭の中で繋ぐのです。こういった自分なりの理論は持っていました。練習して習得したのではなく、走りながら考え続けていた、という感覚に近いです。

——感覚ですか。過去に暴走族だったことは作中で触れられていますね。

独白文の方では暴走族と表記しましたが正しくはカミナリ族です(息子による変更が入っているようです)。

——逃走には車を使ったようですが、自動車の運転免許はどこでいつごろ取得しましたか?

この質問はお答えできかねます。申し訳ありません。

——当時、どういった文学を読んでいましたか?すぐに思い出される作品などがあれば教えてください。

文学でいえば、どちらかというと推理物を読んでいました。土屋隆夫という作家はご存知でしょうか?よく読んでいました。

話は少しそれますが、音楽はロカビリーを好んで聞いていました。若い方はご存知ないかもしれません。あの頃ちょうどロカビリーブームというものがあったのです。

——ロカビリーは1960年代前半にブームが下火になったのではないですか?​

いえいえ、私の若い頃は流行っていましたよ。下火の実感はありませんでしたが…。音楽の歴史から言えばそう表現されるかもしれませんね。

恋人は吉永小百合に似ていた?

——作品では、盗んだ現金をあらかじめ準備しておいた車に移し替え米軍基地に隠す計画が上がっています。当時は米軍基地に自由に出入りすることができたのでしょうか?

作中にも書いてありますが、実際は基地には隠しておりません。元々の案ではそうでしたが。誰でも簡単に、とまでは言いませんが今よりもずっと敷居は低いはずです。

——当時は、基地に出入りできたのでしょうか。

基地に関しては、全て省吾(※)が仕事を通じて得た結びつきを頼りにしていました。ですので、私は向こう方と直接かかわってはいないのです。

※当時、犯人だと疑われていた、少年Sとされる人物。立川市で車両窃盗を繰り返した非行少年グループの一人。事件5日後に青酸カリで自殺。作品の中では、事件の準備には関与するも、途中で白田と離れ犯行には関わっていない様子が描かれている。

——長年連れ添った奥様とは、作中の京子なのでしょうか。

その後につきましては、後日談として発表することを考えております。京子は吉永小百合さんによく似ていました。

——作品に書かれていないその後についてですが、奪ったお金はどのように使いましたか?時効成立前にも使ったのでしょうか?

その後につきましては、後日談として発表することを考えております。

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