Fear & Greed Index
現在の数値は恐怖を示す12です。投資家たちは、株式市場に対して大きな不安を感じている状態ですから、現時点で株を積極的に買う人はほとんどいません。
ご存知のように、恐怖&欲指数は逆指標として利用されています。単純な言い方をすれば、皆が怖がっている時は買い、それとは逆に、皆が強気なら売りです。現在の数値は皆が怖がっている状態を示しているのですが、「そろそろ買いだ!」というトレーダーたちのツイートがほとんどありません。
マーケットの先行きに不安を感じるトレーダーが多くなった理由の一つは騰落ラインです。
騰落ライン:証券取引所に上場されている銘柄のうち、その日に上昇した銘柄と下落した銘柄の差を累積したもの。下は、ニューヨーク証券取引所に上場されている銘柄の騰落ラインです。

黒い線が騰落ライン、赤い線は20日移動平均線です。両方とも下げが明確になり、市場内部の弱りが表れています。
ナスダック銘柄の騰落ラインも崩れが顕著です。

恐怖&欲指数からは、マーケットの反発が近いことが示唆されています。しかし、下げ圧力の増大を騰落ラインから読み取ることができますから、現時点での買いを実行することを躊躇してしまいます。
先週の大きな下げで、人気指標から売りシグナルが出たことも不安材料になっています。

上は、S&P500指数の週足チャートです。赤い点は「パラボリック」と呼ばれるテクニカル指標です。Bのように、点がローソク足より下なら買い基調、それとは反対に、点がローソク足より上なら売り基調です。Aを見てください。先週の長い陰線の出現で、パラボリックがローソク足より上に現れ、基調が買いから売りに変わったことが示されています。
いつも強気な人たちが弱気なツイートをしています。下は一例、Dr.Stoxxさんのツイートです。
Bear flag breakdown? - #SPY chart https://t.co/3hBdUyqOWe
— Dr. Stoxx (@DrStoxx) 2018年10月18日
チャートはS&P500指数のETFです。ご本人の説明によると、「ベアフラッグからのブレイクダウン?」、という疑問符付きのツイートになっているのは、前回の安値がサポートになって二番底が形成される可能性があるためです。
ニューヨークの株式市場が強いアップトレンドの時は全く話題になりませんでしたが、今になって米国の投資家たちは海外の株式市場の低迷にやっと気がつき、米国株式市場の先行きがとても心配になり始めました。下はビレロさんのツイートです。今年のカントリーETFの成績が示されています。
2018 Country Equity ETFs, Total Returns (in US $)...
— Charlie Bilello (@charliebilello) 2018年10月18日
US $SPY: +5%
Mexico: -2%
Brazil -3%
Japan: -5%
France: -6%
Canada: -8%
UK: -9%
Australia: -9%
Germany: -14%
Italy: -15%
India: -17%
South Korea: -19%
China: -20%
Indonesia: -23%
South Africa: -29%
Argentina: -30%
Turkey: -41%
強気な姿勢を続けていたパレッツさん(ALL STAR CHARTS)も、今日のブログでこう記しています。
現金ポジションを大きく増やすべきだ。
楽観的だった人たちが慎重になり、積極的な買い手が目立って減っている今日の米国市場です。
(参照した記事:A U.S. Stock Market Crash is a Real Possibility)