野田政権はマイナンバー制度を導入すると閣議決定した。内容は国民ひとりひとりに個別の番号を振り、それを基に社会保障やの給付や税を課税するという制度だ。
この構想は古くからあるものだが、「国民総背番号制は徴兵制度につながる」と社会党が大反対して導入が見送られてきた。旧社会党が相当数参加している民主党内閣が提案するのも、皮肉な巡り合わせだ。
この制度が早く導入されていたら、数年前の年金記録の混乱はなかったであろうと言われている。しかしこの制度は別に新しい制度ではない。
すでに住民基本台帳法が改正され、2003年8月から住民基本台帳カードシステムが導入されて、全国民に番号がふられている(参加してない矢祭町を除く)全国どこでも転出入の手続きが出来る。
このシステムを利用して、やがて社会保障番号や、納税者番号として利用するのが今回の方針だ。とはいえカードの発行は個人の意思に任されているから、本質的には今の住基カードとかわらない。
野田内閣は自公時代の住民基本台帳カードにマイナンバーなどと銘打ってなにやら新しい施策に見せているのだ。税と社会保障の一体改革という手前、基盤整備をしているよと言い訳か。
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- 2012年03月04日 13:05