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辺野古移設 政府が沖縄県に対抗措置

政府は、昨日17日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡って、辺野古沿岸部の埋め立て承認を撤回した県への対抗措置として、行政不服審査法に基づいて国土交通相に審査を請求し、撤回の効力停止を申し立てました。

これまでで最多の得票で、沖縄県知事に玉城デニー氏が選ばれてから約半月での対抗措置に、知事も県民も怒っています。翁長前知事、玉城知事と2度にわたって、辺野古移設反対の意思が示されたのに、政府は、全く考えを改めようとしていません。

玉城知事は、「知事選で示された民意を踏みにじるもので、到底認められない」と反発しています。菅官房長官は、今月9日、翁長前知事の県民葬で「県民の気持ちに寄り添う」という安倍首相のメッセージを代読しましたが、ことばだけ、ということがわかります。

そのやり方が、そもそもおかしいと思います。行政不服審査制度の目的は、行政機関から不利益な処分を受けた国民の救済です。土砂を投入するために、この制度を使うのは、法の趣旨に反します。政府と県の対立を、政府の内部にいる国交相が審査する、ということ自体の異常さが、わからないわけはないと思いますが。

このやり方は、2015年10月翁長前知事が、埋め立て承認を取り消した時の対抗手段としても使われました。当時も政府への批判が相次ぎ、行政法の研究者たちが連名で「制度の乱用であり、実に不公平だ」という声明を発表しています。

玉城知事と菅官房長官の会談では、米軍普天間飛行場の辺野古への移設と、沖縄駐留の米海兵隊のグアム移転計画の関係についても、認識の違いが明らかになった、と報じられています。玉城氏は、辺野古移設に関わらず、グアムに海兵隊を移すことになっている、という認識を示しています。

沖縄県民は、39万票余りの票を玉城氏に投じ、県民の多くがノーの意思を示したのです。玉城氏の、「安全保障の負担は全国で担うべきだ」として、話し合いの場を早急に設けるようにという要請に、真摯に向き合い拙速な強硬手段は考え直すべきだと思います。全国で担う、私たちも自分のこととして考えなければなりません。

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