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公務員の賃金引き下げが民間企業のあり方に影響を与えるだろう。 - よちよっちん

わたしも橋下さんのバスの運転手の賃金四割カットという話には正直驚いた。

二割カット出来れば上出来と考えていたし、おそらくは自分が橋下さんと同じ立場でも一度に四割カットは無理だろう。わたしは公務員の賃金を全国を幾つかのブロックに分けて、それぞれの地域の民間の給与所得の平均値をターゲットに年間5%ほど下げていく穏健なアイディアを考えていた。

最終的に国民が納得する常識的な賃金まで下げるにしても時間をある程度かけて下げないと生活が破綻する人もいるだろうからだ。

現実はわたしの想像を超えて公務員の賃金に対して大きな引き下げ圧力が生じ、もはやこの流れは止まらないのかもしれない。

しかし公務員の賃金がさがると意外な効果が生まれるのではなかろうか?

それは民間企業の賃金や雇用のあり方に対する疑問がむしろクローズアップされるのではないか?ということである。近年公務員の賃金に対する批判ばかり一方的になされてきたが、公務員の賃金のあり方が実体経済に与える影響は小さい、公務員の数自体が少ないからだ。

むしろ民間企業の賃金のあり方の方が圧倒的に影響は大きい。公務員の賃金は今まで不当に高かったから下げて当然というはもっともだが、企業が業績を著しく悪化させているのは、現状のビジネス環境において、その企業の労働者が不当に高い賃金をもらっているという事に結果的にはなる。本来企業が自己責任において市場で公正な競争の下、活動しているのであれば株主でもないかぎり、民間企業の賃金にケチを付けるのはお門違いである。

しかし現実の問題としてけっしてすくなくない企業は雇用を維持する為に補助金をもらい、また公共事業など過度に官公需要に特化する大企業なども存在する。その為に天下りを受け入れる形で官庁と癒着する。社内に仕事のない高給取りのホワイトカラーを抱え込みながら非正規労働者を使い棄てにする。公務員ばかり批判されるが民間にも下請けや関連会社への天下りはある。

公務員の賃金が不当に高くても、それを批判出来るほど民間企業で働く人々もご立派な存在ではなく、自己責任の範囲内で利潤の追求とは言えないのが現実ではないか?

本来利己的に利潤を追求する事がゆるされているハズの民間企業が円高がーとかデフレがーと言い訳して国の補助金などを利用してで賃金水準や雇用を守ろうとするのは、随分身勝手な発想ではないか?

橋下さんの言葉を借りれば個の自立が出来ていないということになる。日本は規制だらけで企業の利己的な利潤追求が十分に認められてない国だ!というなら経済界が自由主義的政策を打ち出す政治家を支援したり、自由主義経済に則した研究をするシンクタンクを創設して政治家や社会に政策提言する努力が必要だろう。規制が多い、法人税が高いというのは事実だとしてもそれを改めさせる努力が不十分である。

円高やデフレが問題なのは実質賃金が結果的に上昇してしまい労働コストにより企業の競争力や収益率が悪化するからである。

しかし賃金に十分な伸縮性があれば名目賃金の引き下げにより実質賃金の上昇を相殺出来るのである。このような事は従来は机上の空論とされてきた。

しかし今や現実に公務員の名目賃金が実際に引き下げられようとしているのであれば、賃金の下方硬直性などどいうものは単なる企業や労働者の甘えに過ぎないと、少なくとも賃金を四割引き下げられる公務員なら言う権利があるハズである。勿論名目賃金が引き下げられると優秀な労働者は他の企業に移動してしまうであろう。

しかしそれは全体最適で考えた場合、悪い話ではない。

名目賃金を引き下げねば競争力を維持できない企業に優秀な労働者がいても宝の持ち腐れであり、能力に見合う賃金を支払う能力のある企業に優秀な労働者が移動する事は良いことである。日本のものづくりを悲観する声が多勢な昨今の風潮だが、世界の製造業を支える資本材や部品を供給する分野においては日本の企業が50%から100%のシェアを持つケースもある。

技術や労働者の問題ではなくマーケティングや経営者の質の問題なのである。

公務員の賃金引き下げをキッカケに企業のあり方が議論される事を期待したい。例えば株主が役割を十分に果たしていない(出来ない?)為に優秀な経営者を客観的に選ぶメカニズムが日本企業に存在しないのではないか?とかね。

よちよっちんのブログ↓
http://ameblo.jp/ru349457/

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