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橋本龍太郎首相の妻が昭恵夫人に贈る「ファーストレディの条件」

写真提供・橋本久美子

「首相夫人は、誰でもなれるわけではありません。私の性分なのでしょうけど、楽しまねば、と思っていました」  

 橋本龍太郎首相の妻・久美子夫人(76)は、ファーストレディだったころを、こう振り返った。ふだんは「龍」と呼ぶ夫が首相になると意識したのは、就任直前だった。1996年1月5日、村山富市首相が突如辞任を表明したのだ。

「その日、地元・岡山から東京へ戻る空港で、『橋本先生、総理になるかもしれませんよ』と記者の方に声をかけられたのです。飛行機に乗ってから、『あぁ~巡ってきたんだ』と思って、そのことを主人に告げたら、『かもね』と」

 同年1月11日、橋本内閣が発足する。首相夫人としての“お披露目”は、その1週間後に来日したパキスタン初の女性首相・ブット首相の出迎えだった。

「慣れない私の様子を見て、首相のご主人が『最初は誰でも緊張するもの、だんだん慣れるよ』と優しい言葉をかけてくださったのです。『緊張し続けていても仕方がない、普通でいよう』と思い、肩の力が抜けました」

 とはいえ、戸惑うことも少なくはなかった。

「とにかく行き当たりばったりでしたね。周囲に相談もできなかった。皆さんに見られる場所に出なければならないので、着るものに気を遣うようになりました。洋服にあまり興味がないものですから、選ぶのも大変でしたね」

 第3次中曽根内閣で運輸相を務めた龍太郎氏。中曽根康弘首相の妻・蔦子夫人の言葉に、学んだことがあった。

「中曽根首相が辞めてからも、閣僚夫人の会が残った。3カ月に1度くらい集まっていました。あるとき蔦子夫人から、『夫は午年だから、私はじゃじゃ馬ならしじゃないけれど、ホースバックライディング(乗馬の意)で夫を操っている』と、サミットの晩餐会で話したということを聞きました。首相夫人として、場を和ませる話題を持つのだなと学びました」

 首相には、終日 “総理番” の記者が張りつく。龍太郎氏の体調管理にも苦労した。 

「ストレスで熱を出すこともありました。母の見舞いを口実に病院に行って点滴を打ったり、お医者様に毛布の下に隠れてもらって、公邸に来ていただいたこともありました」

 2006年7月、龍太郎氏に先立たれた久美子夫人。だが、夫が残してくれたものがある。

「主人は思い出とともに、日本介助犬協会の会長職などの“置き土産”を残してくれました。引き継げることがあるのは、幸せなことです」

 国際なぎなた連盟の会長職も、そのうちのひとつだ。

「会長を引き受けたのは2003年です。主人が、『僕も剣道をしてるからいいんじゃない。剣道の連中も助けてくれるよ』と気安く言うので(笑)」

 なぎ刀といえば、安倍昭恵首相夫人も心得がある。森友学園問題で猛批判を浴びた昭恵夫人については、こう語った。 

「6月末に会ったとき、『何かと言われているけど気にしないで』と声をかけた。(昭恵夫人は)『ありがとうございます』とおっしゃっていました」

 かつては大麻容認派への理解を示し、物議を醸した昭恵夫人。首相夫人が外に出て活動することは悪いことではないとしつつ、久美子夫人はこうエールを送る。

「昭恵ちゃんは、人に頼まれたから何かしてあげよう、という気持ちでしてきたと思うのよ。でも問題は、誰とでも結びついてしまったことかも。

 大麻のことも、よかれと思ってしたこと。(外に出れば)マスコミはついてくるのだから、いい意味での報道がなされるような活動を大いにしていただきたいですね」

(週刊FLASH 2018年9月11日号)

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