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貴乃花が恐れる合併部屋の悲劇 弟子たちを襲う25年前の悪夢

【身中は複雑?(時事通信フォト)】

 師匠が追われるように相撲協会を退職し、“旧貴乃花部屋”の力士たちは千賀ノ浦部屋へと移籍。小結・貴景勝ら関取3人を含む計8人が移籍してきたことで、千賀ノ浦部屋は力士17人の大所帯となった。

 そうしたなかで元貴乃花親方にとって、「弟子たちが無事これからもガチンコ道を貫けるのかが目下の最大の関心事になっている」と後援者の一人はいう。実は、合併や合流によって大所帯となった部屋でトラブルが起きることが少なくない。

「過去に親方の定年や退職で部屋が合併・吸収となった事例は25ある。2016年の春日山部屋消滅の時は、力士23人中12人が移籍に反対して引退したし、合併で居心地が悪くなったり、イジメが起きたりして辞めていく力士は少なくない。千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)も、旧二子山と旧藤島部屋の合併の際の“いざこざ”を経験しているから、不安があるだろう」(同前)

 1993年3月、貴乃花の父である藤島親方(元大関・貴ノ花=当時)が率いていた藤島部屋は、実兄である元横綱・初代若乃花の定年により二子山部屋と合併。新たに「二子山部屋」に名称変更した。

 旧二子山部屋の力士38人が藤島部屋に合流し、総勢50人の大所帯になった。千賀ノ浦親方は、合流前の二子山部屋に力士として所属しており、旧藤島部屋にいたのが貴乃花(当時は貴ノ花)だった。

「合併後の二子山部屋で始まったのが“選別”でした。当時、ガチンコ部屋として知られていた旧藤島部屋の女将さん(憲子さん=現・紀子さん)は、角界にはびこっていた八百長に手を染めた力士を“腐ったミカン”にたとえ、部屋で過ごす弟子たちの行動に目を光らせていた。土俵で怪しい一番があれば、大部屋の黒板に“後ろめたい相撲だけはやめて”と書いた。

 八百長に手を染めた力士が付け人になると、ガチンコ力士まで怪しくなる。女将さんはそれを気にして厳しくしていた。ガチンコでない力士は居づらくなって、次々に辞めていった」(若手親方)

 当時の現役力士は「派閥があり、師匠(貴ノ花)がスカウトして一から育てた力士と、転籍力士とでは溝ができた」とも証言する。

「各部屋には後援会があり、合併したらその主導権争いも起きる。しかも、今回の千賀ノ浦部屋の事情はより複雑で、先代親方が出羽海一門に所属していた時代からの弟子もいる。現親方になってからの弟子は2人で、先代の時代からの弟子が7人、そこに旧貴乃花部屋の弟子8人が加わるわけです」(前出の若手親方)

 複雑な人間関係のなかで弟子たちがトラブルに見舞われないか、25年前の混乱を知る貴乃花だからこそ、気が気でないというのだ。

※週刊ポスト2018年10月26日号

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