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「当選のためには意見言わない」 現役議員らが明かす政治家の本性

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多種多様な社会課題の解決策を議論する「日本財団ソーシャルイノベーションフォーラム2018」のプログラムの一環で、9月8日に行われたシンポジウム「何してるのよ政治家 不満の声をカタチにしよう」

BLOGOS編集部

NPO法人YouthCreate 代表理事・原田謙介氏によるコーディネートの下、株式会社VOTE FOR 代表取締役社長の市ノ澤充氏、東京都議のおときた駿氏、福井県高浜町議の児玉千明氏、BuzzFeed Japan 創刊編集長の古田大輔氏が登壇し、市民の政治参加を促すためのマニフェストをそれぞれ発表した。来場者が共感する政策に模擬投票する試みもあり、パネリストの意見を聞いて投票先を変えるなどしながら理想の政治家像を考えた。討論の模様をレポートする。【構成:岸慶太 撮影:田野幸伸】

ネット投票、付き添い議会… 4氏の公約

日本財団

おときた:「ゼロ歳児から一票を」。18歳未満の子どもを持つ親権者が、子どもの分の投票権を代行できるドメイン制度を導入します。今の人口動態というのは非常に高齢者が多くて、投票率も高齢者が高い。別に悪いことではないですが、結果として高齢者の意見ばかりが通る世の中になりつつあります。

これは民主主義のエラーなのです。このエラー、バグを直さなければいけない。1人1票ではなく、子どもを持っている人を2票とすることで、将来世代の発言権を高めていく。そうすれば、今、無関心になっている人もいずれは投票に行くようになる。こういった好循環をつくっていきたいと思います。

日本財団

児玉:議会でよく「開かれた議会」とか、「議会の透明化」だとか皆さんは言うんですけれども、「Ustreamで中継しましょうよ」とか、「YouTubeに上げましょうよ」と言ったらみんな嫌がるんです。なぜかというと、町議会とかになると本会議しか中継されません。できあがったものを読むだけしか中継されないんですね。

そこで、実現可能というところで、小規模ですけれども付き添い議会の実施です。議員が無作為に町民の方を選びまして、隣に座って実際に議会に参加していただく。横で「あれは何?」って言ったら「あれは何々、こうなんだよ」っていうことができる議会がすごくオープンであると思います。「あ、議員さんってこういう感覚でやってるんだ、私たちもやってみたいな」って思えるような議会をつくりたい。

日本財団

古田:「若者が発信したメッセージが社会に広がって社会風土につながるような世の中にしていきたい」。

日本は投票率が非常に低い。総選挙で投票率50%ぐらい。でも、ほかの国もそうなのです。何が違うのか。それは投票している人たちの違いだと思うんです。日本で投票する人の中で本当に政治に夢や期待を抱いている人ってどれくらいいるんだろう。アメリカは違う。投票している人は本当に世の中を変えたいと思って投票している人がすごく多い。

みんなが本当に世の中を変えようということを発信しあって、ネットというすごく便利なツールを通じて、みんなが議論して世の中を変えていこうとしている。そういう世の中にしていきたいと思っています。

日本財団

市ノ澤:「いつまで」「何々」。この二つを明示するのがマニフェストだと思っていて、その約束を果たした政治家だったり、企業・団体はもう一度さらに踏み込むチャンスをもらえればいいし、そのトライを達成できなかった場合は、立場を変わられるか、出直すかってことをするべきで、僕は期限を提示しました。「2022年の参院選でインターネット投票を実現する」。僕は制度まで変えられると思っていて、仕組みから変えられると思っています。

理由は、投票機会の平等というところで言うと、今、在外邦人、国外に住んでいる日本人って、18歳以上が100万人いるんですけれども、2万人しか投票しないんですね。また、障害者の方であるとか、投票所に足を運べない人、自筆・自署ができない人、投票という行為にハードルを感じている人、そういう人たちに投票機会を提示できていないというところで、ネット投票を一つの選択肢にしたいと考えます。

潜在的関心層を掘り起こせ

都議会議員・おときた駿氏

おときた:登壇者の問題意識として共通しているのは、有権者の無関心。投票率が低いということに表れているように、政治に無関心だろうと。無関心はどこから生み出されるかというと、私は情報が足りないことだと思っていて、普段、政治家が何をしてるのかが分からない、議会でどんな議論してるかが分からない。分からないから無関心、無関心であるから投票に行かない、という負のスパイラルを断ち切ることが非常に重要です。

市ノ澤:どういうふうに情報を見せるか、伝えるかというのと、その指標がどれだけ公正性を保てているか、ほかと比較するときにきちんと比較可能な数字になっているか、というところが大事かなと思っています。

個人的な話をすると、私はマンションの理事会の理事なのですけれど、実はAEDを設置していて、利用説明会にみんな来てくれというんですが、誰も来ないんです。でも、このAEDに5,000円を払ってますって説明をしてから案内をすると、6人くらいが参加するんです。あまりいい例ではないですが、自分たちの税金がどう使われているか、一票がどう影響を見せてるのかを実感できる機会があれば、また、その情報を提供することができれば一歩踏み込むきっかけになるのかなと思います。

NPO法人YouthCreate 代表理事・原田謙介氏

原田:日本人、特に企業に勤めてる方は年間どれくらい、どこに税金を払っているのかいまいちピンときていない。国なのか、地域・地方なのか、よく分かっていないからあんまり関心を持たないのではないか、みたいな話も聞くことがあります。無関心の問題はいかがでしょうか。

古田:無関心だから投票しないというわけでもないです。かつて朝日新聞時代に連載企画をやって、選挙に関心がある・ない、投票に行く・行かないで、グラフをつくって、四象限マップをつくって聞いたら、政治に関心があるけど投票に行かない人って結構いるんです。

政治には関心があるけれども、自分が参加するものと思っていない人もたくさんいるんだよっていうところをまず意識しておかないと、「選挙に行かないやつは悪だ」みたいな議論になってしまって、そうするとますます選挙に行かなくなると思うんです。

二つ目ですが、情報が足りないから情報をどんどん発信しよう、それは大賛成です。同時に、情報発信をしていていつも感じるのが、関心がある人は最初から見にくるんですよ。でも、問題は関心がない人に届けないといけないんです。よく自分で使う言葉があるんですけれども、「潜在的な関心層」。本当は関心を持っているはずなんだけれども、たまたま積極的に自分の関心を出すきっかけがなかった人たちに、最初に「これはあなたが関心のある情報でしょう」と届けてあげないといけない。そのときに、いきなり最初に「政治家は」みたいに渡しちゃうともうそこでシャットダウンしちゃうんですね。

原田:潜在的な関心層はすごく大事だと思っていて、中学・高校に授業に行くことで潜在的な関心に出会います。事前のアンケートでは「政治に関心がない」が8割だったけれども、僕の授業にハマれば「まあ、関心はあるかな」が増えていくみたいな。そういう学校の授業の中で無理やり出会っちゃうというのも一つはありだと思います。
[ PR企画 / 日本財団 ]

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