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2012.03.02

3月某日 企業年金の運用を委託されていたAIJに社会保険庁や厚生労働省の天下り組がいたという。2000億円の運用の失敗で、せっせと老後のために年金を積み立ててきた中小企業の従業員にすれば、「ふざけるな!」という怒りに満ち満ちているはずだ。それも社保庁や厚生労働省の天下り役員がAIJにお墨付きを与えていたとなれば、何らかの形で責任を取らせないと被害者たちの怒りが収まることはないだろう。

沖縄でも、辺野古新基地建設のための杜撰な環境アセスの報告書が県知事に提出されたが、その調査を委託されたのが防衛省の天下り組のいる「いであ」なる東京の調査会社だった。6年間に防衛省が支払った費用は約86億円。沖縄の地元紙は執拗に追及したが、本土の大手メディアはほとんど無視。ようやく、共産党の議員が予算委員会で取り上げて、真部朗沖縄防衛局長の参考人招致の可能性が出てきた。ついでに、この真部氏の宜野湾市長選への選挙介入事件についても徹底追及すべきである。この国の政治家も腐っているが、既得権益をむさぼる官僚にモラルなどという感覚はゼロなのだろう。酷い国になったものだ。

 福島第一原発の事故を巡り、民間の有識者による「福島原発事故独立検証委員会」(北沢宏一委員長)の事故報告書の内容も衝撃的だった。報告書の作成にかかわったのはテレビ朝日のコメンテーター・川村晃司氏や元検察幹部の但木敬一氏ら6人のメンバー。事故当時の菅総理、枝野官房長官、海江田経産大臣、斑目原子力安全委員会委員長ら,事故収拾対策にあたった関係者300人から聞き取り調査したもので、400ページに及ぶ報告書だ。内容は既に報道されたが「泥縄的で無用な混乱により状況を悪化させる危険性を高めた」として、事故の初動対策の致命的な誤りや危機管理の司令部となった官邸が完全に機能マヒ状態にあったことを鋭く告発している。あれだけの大事故にもかかわらず、政治家も無知で、官僚は無責任という官邸におけるマンガのような状況が報告されている。日本の危機管理がこの程度の人材や能力で推進されていることに誰しもいいしれぬ恐怖感をおぼえたのではないか。

 米国では福島原発事故に対して実に詳細な報告書を公開したが、日本の危機管理本部には議事録すら残されていなかったのだから、この国はホントに民主主義の体を成しているのか。いや、体をなしていないのだ。総理就任後、初めて沖縄を訪問した野田総理は、相変わらず「抑止力」を叫び、辺野古新基地推進を訴えた。しかし、米国からは在沖海兵隊の大半を国外に移す案を日本側に提示しているのだ。上院のレビン軍事委員長すらも「辺野古は無理」と断言している。にもかかわらず、日本の防衛・外務官僚に洗脳された政治家たちは口をそろえて抑止力と辺野古新基地建設を訴えている。バカじゃないか。いや、普天間基地の県外移設を要求している沖縄県民にすれば、「ふざけるな!」である。

 東京に戻った野田総理は谷垣自民党総裁との党首会談に先立ち、ホテルオークラで密談していたとの情報が流れている。当事者は含み笑いで全否定している。それはそうだろう。党首会談という、国会における最高の真剣勝負の場が八百長だったことを認めることになるからだ。野田総理の財務省に洗脳された消費税増税に対する異常なまでの執着には感嘆するが、いまだ原発事故処理対策も遅々として進んでいない段階だ。しかもデフレと不景気の中で増税を断行したら、日本は不景気の泥沼に入ることはシロウト目にもわかる事ではないか。「ふざけるな!野田」。オセロの中島じゃないが、洗脳された野田総理につける薬はない。さっさと総辞職か解散で、民意を問うべきである。でないと、日本は確実に沈没だ!

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