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- 2018年10月15日 09:52
国政政党の野党は、なぜ離合集散を繰り返しやすいのか
都民ファーストの分裂なり解体・消滅を、公然ともしくは密かに、期待されている方々が一定程度おられるのは承知しているが、地域政党の場合は国政政党、特に国政政党の内の野党ほどには分裂も解体・消滅も起きにくい。
何故そうなんだろうか、というのが、この問いの趣旨である。
主導権争い?
ポストが少ないから?
組織の中で虐めでもあるの?
国政ということになると、お互いの主義主張の違いが激しくなって、妥協できなくなるのかしら?
皆、当たらずとも遠からず、ということだろうと思う。
しかし、こういうことだったら、国政政党でも地域政党でも同じようなことが起きるのではないかしら。
何故国政政党は離合集散しやすいのか、ということについての答えは、多分別のところにある。
さて、皆さんの脳裏にはどんなことが浮かんだだろうか。
私は、端的に言えばお金の問題が一番大きいのではないかと思っている。
国会議員の場合は、5人以上の国会議員が集まると政党が作れる。
政党には、政党助成金が国庫から給付される。
この政党助成金が馬鹿にならない。
私が衆議院議員当時のことだが、所属国会議員一人につき4000万円が国庫から給付されるのだから、所属の国会議員が5人いれば2億円、10人いれば4億円、50人いれば20億円が国庫から給付されることになる。
国庫から給付された政党助成金をどのように配分するかは、それぞれの政党で決めればいいのだから、どなたでも平の議員でいるよりは政党を差配出来るポジションに就きたくなるはずである。
政権与党の場合は、自分たちで政府を動かし、政策を動かすことが比較的容易で、支援者を獲得しやすく、次の選挙でも当選しやすくなることは見やすい道理なので、滅多に分裂したり、離党したりすることはないのだが、野党の場合はまったく環境が違う。
野党にいると政府を動かすことはまず無理だろうし、政策を動かすこともまず出来ない。
しかも、野党の国会議員が次の選挙に当選する確率は政権与党の場合と比較すると格段に低くなる。
政権与党の場合は常に求心力が働いているが、これに反して野党の場合は常に遠心力が働いていると言っていい。
当選の確率が高そうなところに人は流れるものだ、と思っていた方がいい。
国民民主党から離党者が続いているのは、この遠心力のせいである。
現時点では、どうも立憲民主党の方が当選の確率が高そうだな、と見えるのだろうと思う。
本当はどうなのかは分からないが、人は自分に見える景色に基づいて行動するものだと思っておかれることだ。
国政政党の野党で離合集散が激しくなる理由が、もう一つある。
あくまで現職の国会議員に限ってのことなのだが、衆議院なり参議院で複数の国会議員が会派を構成すれば、その会派に所属国会議員の人数に合わせて立法事務費が国庫から給付されることになっている。
私の記憶では、当時一人当たり一か月60万円だった。
これも、馬鹿にならない金額である。
一人では会派にならないから、複数の国会議員が集まって会派を構成するようになる。
野党の国政政党の場合、遠心力が働きやすいのは、この立法事務費を自分たちだけで配分したくなる人が多いからではないか、と推測している。
地域政党については、政務調査費が立法事務費に相当するが、地方議会の政務調査費の支出については厳格なルールが敷かれていることが通常なので、まず恣意的な配分や支出がなされる虞は少ない。
国政政党の野党が離合集散を繰り返しやすいのは、多分上記のような諸事情があるからだろうと思っている。
あくまで私がそう思っているだけで、実は違うのかも知れないので、くれぐれも、私の話は鵜呑みにされませんように。
何故そうなんだろうか、というのが、この問いの趣旨である。
主導権争い?
ポストが少ないから?
組織の中で虐めでもあるの?
国政ということになると、お互いの主義主張の違いが激しくなって、妥協できなくなるのかしら?
皆、当たらずとも遠からず、ということだろうと思う。
しかし、こういうことだったら、国政政党でも地域政党でも同じようなことが起きるのではないかしら。
何故国政政党は離合集散しやすいのか、ということについての答えは、多分別のところにある。
さて、皆さんの脳裏にはどんなことが浮かんだだろうか。
私は、端的に言えばお金の問題が一番大きいのではないかと思っている。
国会議員の場合は、5人以上の国会議員が集まると政党が作れる。
政党には、政党助成金が国庫から給付される。
この政党助成金が馬鹿にならない。
私が衆議院議員当時のことだが、所属国会議員一人につき4000万円が国庫から給付されるのだから、所属の国会議員が5人いれば2億円、10人いれば4億円、50人いれば20億円が国庫から給付されることになる。
国庫から給付された政党助成金をどのように配分するかは、それぞれの政党で決めればいいのだから、どなたでも平の議員でいるよりは政党を差配出来るポジションに就きたくなるはずである。
政権与党の場合は、自分たちで政府を動かし、政策を動かすことが比較的容易で、支援者を獲得しやすく、次の選挙でも当選しやすくなることは見やすい道理なので、滅多に分裂したり、離党したりすることはないのだが、野党の場合はまったく環境が違う。
野党にいると政府を動かすことはまず無理だろうし、政策を動かすこともまず出来ない。
しかも、野党の国会議員が次の選挙に当選する確率は政権与党の場合と比較すると格段に低くなる。
政権与党の場合は常に求心力が働いているが、これに反して野党の場合は常に遠心力が働いていると言っていい。
当選の確率が高そうなところに人は流れるものだ、と思っていた方がいい。
国民民主党から離党者が続いているのは、この遠心力のせいである。
現時点では、どうも立憲民主党の方が当選の確率が高そうだな、と見えるのだろうと思う。
本当はどうなのかは分からないが、人は自分に見える景色に基づいて行動するものだと思っておかれることだ。
国政政党の野党で離合集散が激しくなる理由が、もう一つある。
あくまで現職の国会議員に限ってのことなのだが、衆議院なり参議院で複数の国会議員が会派を構成すれば、その会派に所属国会議員の人数に合わせて立法事務費が国庫から給付されることになっている。
私の記憶では、当時一人当たり一か月60万円だった。
これも、馬鹿にならない金額である。
一人では会派にならないから、複数の国会議員が集まって会派を構成するようになる。
野党の国政政党の場合、遠心力が働きやすいのは、この立法事務費を自分たちだけで配分したくなる人が多いからではないか、と推測している。
地域政党については、政務調査費が立法事務費に相当するが、地方議会の政務調査費の支出については厳格なルールが敷かれていることが通常なので、まず恣意的な配分や支出がなされる虞は少ない。
国政政党の野党が離合集散を繰り返しやすいのは、多分上記のような諸事情があるからだろうと思っている。
あくまで私がそう思っているだけで、実は違うのかも知れないので、くれぐれも、私の話は鵜呑みにされませんように。