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人を助けるにはセンスが必要?? - wasting time?

困っている人を助けたい。日本をよりよい国にしてより多くの人が幸せになってほしい。とは漠然と誰もが抱く希望である。そしてまた、そのような思いを実現するために政治家・官僚・市民活動家・ジャーナリストなどのの職業を選択する人も多いだろう。

しかし、多くの人は困っている人は何かに抑圧されている。あるいは困った人は社会・経済システムの被害者だと考えて、たとえば、市場経済を否定してみたり、人間が長年の知恵で築きあげてきた社会の慣習・制度・文化を盲目的に攻撃したりする。

彼らの心が優しすぎるゆえなのかもしれない。しかし、そういった「センス」がない善意に基づいた思考・行動はある意味で最もたちが悪い。

本日紹介するのはこの本である。

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経済学的思考のセンス―お金がない人を助けるには (中公新書)画像を見る

より多くの人を救うにはどうすればいいのだろうか?より多くの人に幸せになってもらうには?

市場経済・自由な社会は効率的なものである。そしてその効率性は経済成長を促し社会全体を豊かにする。しかし、効率性をあまりに重視すると、たまたま運がな
かった人・生まれつきハンディキャップを持った人と運がよかった人・生まれつき高い能力を持っていた人の格差があまりに広がりすぎてしまう。だから、最低
限の公平性・平等性をなるべく効率的な再配分政策によって担保しましょうというのが多くの経済学者が多かれ少なかれ同意するところであると本書は説く。

まあ、常識的な主張だ。

もちろん、最低限の線引きはひとそれぞれだ。本当に飢えなければそれでよいと考える人もいれば、かなり大胆な再分配の必要性を訴える人もいる。

それでも、冒頭で取り上げたような市場経済や自由な社会のあり方自体を否定する人は経済を学んだ人、センスのある人にはいない。なぜなら、それは経済成長を大きく毀損し非効率にし分配すべきパイをなくしてしまうからだ。その結果は「みんなで貧しくなる」ということになる。

さて、なんとなく堅い話を書いたが本書の取り上げるトピックは非常に興味深い。いくつか紹介する。

*イイ男は本当に結婚しているのか?
*女性が身長の高い男性を好む理由は?
*人はお金のために寿命を変えられるのか?
*日本的雇用慣行は本当に存在するのか?
*年功賃金の経済学的解説は?

などなどである。

気楽に読みながら経済学的思考が自然と身につく一冊。そして何が平等なのか?上記の問いの最低限の再分配の基準をどこに置くとべきか?を改めて考えるよりよい機会と科学的根拠に基づいた材料を提供してくれる一冊である。

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