- 2018年10月07日 09:14
コンプレックスの克服は「自分を許す」ことから――道端アンジェリカが乾癬公表で気づいたこと
1/2昨年5月、「乾癬(かんせん)」という皮膚の病気を患っていることを告白したモデルの道端アンジェリカさん(32)が今月5日、製薬会社のヤンセンファーマ(東京都)が立ち上げた乾癬の疾患啓発プロジェクト「HIKANSEN project(ヒカンセン プロジェクト)」のアンバサダーに就任した。同日東京ミッドタウンで行われたキックオフイベントに登壇後、BLOGOS編集部のインタビュー取材に応じた。【取材:石川奈津美】

道端さんは昨年5月12日、自身のInstagram上で加工なしのすっぴん写真を投稿。乾癬を患っていることを明らかにした。
「乾癬は一生治らない病気です。出ないように自分でコントロールしようと頑張っても、なかなか消えないし、突然違うとこにできていたりします。。
肌が汚いといわれてもしょうがないんでしょうが、乾癬が悪化しないように日々人一倍努力しているので、悔しくて書かせてもらいました!!(笑)」
(2017年5月12日 道端さんのinstagram投稿より)
乾癬は皮膚が赤くなったり、乾燥したかさぶたがフケのようにボロボロとはがれ落ちたりする症状が出る皮膚の病気。日本での患者は約50~60万人(人口の約0.4~0.5%)と推計されるが、生活習慣の変化などの理由から、増加傾向にあるという。感染する病気ではないが、病名の「かんせん」という響きから誤解が生じたりするなど、患者の精神的な負担が大きい病気であるとされている。
道端さんのこの投稿には、いいねが約3万3000件、共感や励ましのコメントが2200件ほど寄せられメディアでも大きな反響を呼んだ。また、乾癬という病気が社会に認知されるきっかけとなった。
乾癬の発病を、家族にも事務所のスタッフにも言えなかった
道端さんが体調の異変に気づいたのは約5年前。
「ひじとひざの裏に2箇所、五円玉のようなボツボツができました。最初はここだけ皮膚がおかしいな、と思っていただけで。乾癬という病名すらも知りませんでした。
私の場合は発症後、一気に広がっていきました。お腹に1つあったものが、次の日3つになり、翌日は4つ、さらに次の日には5つと日に日に増えていって。朝起きるのも嫌でしたし、鏡も見ないようにして、お風呂に入るときも電気を消して入っていました。
背中をずっと見ていなかったのですが、ふとしたときに見たら、すごい数のボツボツができていて。どうしよう治るのかなと、さらにストレスがたまり、負のループに入って余計悪化しましたね」。
突然の病に苦しんだ道端さん。「親友の女友達3人には『乾癬という病気かもしれない』と伝えていましたが、家族にも、事務所にも伝えることができませんでした」と打ち明ける。
「仕事柄、『モデルはきれいでいなきゃいけない』っていうプレッシャーがものすごくありました。その分、みんなが思っている私の姿と、自分が見ている現実との違いもつらかったです。
だから、ヘアメイクさんたちスタッフにも『ブリーチしているから頭皮がちょっと赤いかも』とか、『加圧トレーニングをしているからすこし痕が残っている』とか、とにかく嘘をついて『今だけ肌が荒れているんです』というフリをして、隠してきました。
プライドというか、自分の弱みになることを言いたくないという自分の性格もあったんだと思います。それが逆に自分をストレスに追い込んでいきました」。