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杉田水脈氏を擁護する特集を組む『新潮45』 特定の層に買って欲しいという悲壮感が「廃刊」へ その影で杉田水脈氏はどこ行った?

 杉田水脈氏のLGBTには生産性がないとする論考が発表されてからしばらく立ちますが、今度は、『新潮45』による杉田水脈氏の擁護特集でした。評判は明らかに悪いようです。

「新潮45」杉田水脈擁護特集に安倍応援団揃い踏み! 小川榮太郎は「LGBT認めるなら痴漢の触る権利も保障すべき」」(リテラ)

 その新潮社の中からも公然と異論が出ているのですが、とにかくこうした論考を掲載した書籍が売れなくなってきている今、とにかく炎上しても売りたいという動機がありありとしていて悲壮感が漂います。
 だからこそ社内でどういう意見表明がなされようと問題ないばかりか、むしろ炎上商法への協力者として位置づけられることになります。
 一定の根強い支持層が買い続けてくれることが生き残りになるからです。

 しかし、現実は厳しかったようで、休刊となり、事実上の「廃刊」です。

新潮45休刊 突然の決断、予想超えた批判」(毎日新聞2018年9月25日)
「出版不況を背景に「右傾化路線」を取る出版物は増加傾向にあり、「新潮45」も反リベラル色を強めてきた。だが、保守系の雑誌だけで経営している出版社と異なり、文芸が中軸の新潮社がマイノリティーを蔑視しているととれる極端な特集を組んだことの波紋は大きかった。経営面への影響も懸念され、同社は迅速な処理をせざるを得なかった。」

「限りなく廃刊に近い休刊」 新潮45を追い込んだ怒り」(朝日新聞2018年9月26日)

「「謝罪ではない」としていた21日の社長声明から、一転して休刊に追い込まれた背景には、新潮45に対する世論の怒りが収まらなかったことがある。新潮社の本を店頭から下げる動きを見せる書店が出たり、一部の作家が新潮社への執筆取りやめを表明したりするなど、批判が広がっていた。」
もともとこうした論文雑誌は売れなくなってきている中で、右傾化を強めることによって生き残りを図ろうとしたことが裏目に出たことになり、新潮社全体を右傾化させる覚悟がなければ廃刊は既定路線でしょう。
 ただ『新潮45』が廃刊になればいいかといえば、そう単純ではありません。
 そこには論文雑誌が売れなくなってしまったというある意味では「考える」ことへの劣化が背景にあるからです。
 今やネット情報だけが飛び交い、しかも短文のものばかりだったり、デマだったりと非常に危うい世界に席巻されてしまいそうです。

 書店の中でも新潮社の書籍そのものを排除してしまうところも出てきたということになると一種のバッシングになってしまっています。
 新潮社の看板への落書きは劣化の象徴ともいえます。犯罪行為であることはともかくとしても、こうしたやり方で揶揄することに共感するのは、ごく一部の層だけです。これもある意味では右傾化の対局にある人たちの自己満足というだけでなく、危うい方向といえます。


 その影で、発端となった杉田水脈氏はどうしてしまったのでしょう。公の場に現れていないとも言われています。総裁選挙の投票に現れた杉田氏に対してマスコミがインタビューを試みていますが、逃げまくっています。

 総裁選中の安倍氏は、「安倍首相は、杉田議員について「『もう辞めろ』と言うのではなく、まだ若いですから、注意をしながら、仕事をしてもらいたい」と擁護した挙げ句、「党としても、多様性について尊重する党であります」などと述べた。」(前掲リテラ)だそうで、あくまで擁護する姿勢です。
 『新潮45』の特集記事によって杉田水脈氏や安倍氏はまんまとスルーされてしまっています。
 論文雑誌そのものを廃刊に追い込むことではなく、こうした言論をした人たちに対する批判であるべきなのです。

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