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今後のがん治療 どんどんいわゆる抗がん剤が減っていく

次から次に出てくる新しい薬。本当治療内容がどんどん変わっています。

今までもいっぱい書いてきましたが、PD−1を代表する免疫治療薬、血液疾患における免疫調整薬(iMID)、遺伝子特異的な分子標的医療薬、CAR-Tなどの細胞療法が出現し、昔の俗にいうがんだけでなく全身にもダメージを与える殺細胞腫瘍薬(いわゆる抗がん剤)に置き換わる薬が次から次に登場し臨床に使われてきています。(今までの記事;免疫治療 新たな研究の進歩肺がん:治療は抗がん剤から免疫治療+αへ

その中で日本には少ない慢性リンパ性白血病薬イブルチニブ。B細胞の生存シグナルを阻害する分子標的医療薬です。慢性リンパ性白血病、欧米で一番多いタイプの白血病で、診断後症状が出るまで治療しないがんの代表格で、今まではコントロールが主の病気だったのですが現在は治癒の可能性も含めてアメリカでこの薬どんどん使われているようです。(別の薬ベネトクラックスとの併用ですが、Bcl-2阻害薬であるこの薬もすごいらしい)

白血球が正常の数倍でも症状がなかなか出ない病気のため、その病気をコントロールするために値段が高い割に副作用が多いこの薬の印象はあまり良くなかったのですが、欧米の第1人者の話を聞かせていただいたところ正直副作用がそこそこあり再発率が高い中途半端な効果しか出ないいわゆる抗がん剤よりいいかなと認識を改めました。

まして抗がん剤がほぼまったく効かないp53染色体異常にも効果が認められるという薬理作用は驚きで、正直また勉強のやり直しです。

今濾胞性リンパ腫にはリツキサンを代表とするCD20抗体とiMIDという組み合わせという抗がん剤を使わないメニューも提示されてきています。そう新しい薬が出ることでいわゆる標準療法はどんどん変わります。だから医師という仕事は勉強し続けなければいけません。患者さんに医学的に正しいという治療を提示しつづけるために。

本当はこのような医学的なことだけ考えられたら医療者はかなり楽なんだけどそうはいかないんですよね。

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