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新型iPhone国内発売、高額化で需要に不透明感も


[東京 21日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>の新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)XS/XS Max」の国内販売が21日、始まった。今回注目を集めたのは価格で、最上位モデルは20万円に迫るなど、高額化が進んだのが特徴だ。NTTドコモ<9437.T>、KDDI(au)<9433.T>、ソフトバンクは実質半額程度で購入できるプランを用意したが、消費者に受け入れられるか不透明感も漂う。

「昨年と同じくらいの予約が入っている」──。ドコモの吉澤和弘社長は都内で開いた発売セレモニーでこう述べ、予約段階では売れ行きに変化がないことを強調した。

標準的な割引サービスを適用すると「XS」は5─6万円台から、「XS Max」は7─8万円台から購入できる。いわゆる「2年縛り」が明けるiPhone7が実質1万円程度から購入できたことを踏まえると、端末価格は確実に上昇している。

3社はこれまで高額なスマホを安く買えるように、通信料からスマホ代の一部を割り引いていた。今回も実質半額程度で購入できるようにしたが、ある政府関係者は「これが料金を不透明にし、通信料の高止まりを招く原因になっている」と批判している。

政府内にはスマホが適正価格で販売されるようになれば、スマホの割引余力に乏しいMVNO(仮想移動体通信事業者)も大手3社と同じ土俵で戦えると期待する声が少なくない。さらにスマホメーカーの競争原理も働きやすくなり、長い目で見ればスマホ価格の低下につながるという見方もある。

ただ、これについてドコモの吉澤社長は「値段の高いフラッグシップ端末を正価で購入してもらうことはハードルが高い」と否定的な見解を示した。端末を安く購入したいという顧客ニーズは大きいとして「ある程度続けて、顧客の反応を見たい」と語った。

iPhoneの日本上陸から10年。目新しさは年々薄れつつあるが、熱狂的なファンを抱えるiPhoneは3社にとって最重要端末であることに変わりはない。だが、政府はこのiPhoneの存在こそが、大手3社の競争を停滞させる一因になっているとの見方を強めている。

総務省や公正取引委員会が現在進めている競争政策は、大手3社による優遇策でシェアを獲得してきたアップルにとっては逆風となる。

総務省は19日、スマホ料金の国際比較調査を公表。それによると、データ容量が20ギガバイトの場合、主要6都市で東京がもっとも高い水準であることが判明した。

吉澤社長は「条件によっても違う。日本や当社の料金が著しく高いとは思っていない」と反論するが、菅義偉官房長官は通信料の値下げ余地について繰り返し言及、改革を迫っている。大手3社とアップルへの風当たりは今後さらに強まりそうだ。

*写真を更新しました。

(志田義寧)

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