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巨人・高橋由伸監督は続投か解任か ON監督退任時との比較

【同一監督で3年連続優勝を逃したのは3人目だが…】

 球界の盟主・巨人が43年ぶり史上2度目となる最下位の可能性まで出てきた。──9月19日のDeNA戦では序盤3回までに4点を奪われ、打線も東克樹の前に沈黙。7回2死まで1人のランナーも出せず、マギーの本塁打で完封を免れるのがやっと。ルーキー左腕に、今季5戦5敗という屈辱を味わうことになった。この惨敗に高橋由伸監督は就任以来、初となる試合後の記者会見を拒否。3位は辛うじて保っているものの、最下位・阪神とは1.5ゲーム差(記録は19日まで。以下同)。尻に火がついてきた状態だ。

 山口寿一オーナーは9月12日、高橋監督の来季続投の意向を示している。だが、その日からチームは1勝5敗1分と急失速している。野球担当記者が語る。

「シーズン終了前の“オーナーの意向”は当てにならない。1980年、長嶋茂雄監督はAクラス確保なら留任が既定路線でしたが、最終戦で3位を確定させたにもかかわらず、翌日に解任が発表された。優勝を逃した1988年の王貞治監督は、9月下旬に読売系列の報知新聞が一面で来季の続投を伝えたものの、結果的には契約満了という名の解任となりました。最下位に沈めば、高橋監督は辞表を提出するでしょう」(以下同)

 優勝を宿命づけられてきた巨人において、4年連続V逸は球団史上2度目。もし今季4位以下で終わることとなれば、同一監督の2年連続Bクラスは初の出来事となる。

「ここ3年、優勝争いすらしていない巨人には勝負強さを失っている。昨年もシーズン後半、DeNAとのAクラス争いで有利と見られながら、競り負けた。ベテランの経験も活かせず、若手の勢いもない。リリーフ陣は不安定ですし、起爆剤となるような選手も見当たらない。このままBクラス、最下位に落ちても不思議ではない」

 今季のV逸は既に確定しており、同一監督で3年連続優勝を逃したのは長嶋茂雄氏、王貞治氏に続き、3人目となる。

 長嶋氏は1978年2位、1979年5位、1980年3位で解任。王氏は就任1年目の1984年から2年連続3位が続き、1986年は優勝の広島にわずか3厘勝率が及ばす、2位に。ただし5年契約だったこともありそのまま続投し、翌1987年に優勝を果たした。

「長嶋監督は2次政権でも1997年4位、1998年3位、1999年2位を経験している。1998年の時点で、長嶋氏の退任と森祇晶氏の監督就任が確実視されていたが、一度目の解任の時に読売新聞が部数を大幅に落としたトラウマもあって、結局絶大な人気を誇る長嶋監督は留任となった経緯があります。

 高橋監督の3年間は2016年2位、2017年4位、そして今年ですが、2人と違って一度も優勝争いをしていない。その点を考えれば、最近3年は、巨人史上最も盛り上がっていないと判断できる」

 高橋監督には、今季の岡本和真の台頭を理由に若手育成を評価する声もあり、チーム過渡期を預かっている辛さに同情する余地もある。

 だが、1980年の解任時の長嶋監督は松本匡史や篠塚利夫、中畑清、山倉和博を育ててながら3位を確保し、1988年の解任時の王監督はウォーレン・クロマティ、吉村禎章というクリーンアップをケガで欠いた中での戦いで2位に留まった。

 国民的スターだった2人と比べて、高橋監督を取り巻く空気は平穏に思える。

「昔のような人気がなくなった証拠でしょう。毎日テレビ中継で視聴率20%を稼いでいた時代に、今の野球をしていたら数字がガタ落ちしていたはず。高橋監督は、巨人人気が落ちてきたことで助かっている面もある。また、球団にもファンにも、急遽現役を引退させ、監督に就任させてしまったという負い目がある。

 だからといって、勝てていないことは事実。1980年の長嶋監督はラスト10試合を8勝2敗で乗り切り、3位になった。希望が見えた上での解任だったので、世論の反発もあった。高橋監督が残り試合でAクラスを確保できなければ、来季のVなんて夢のまた夢でしょう」

 後任には、前監督の原辰徳氏や前DeNA監督の中畑清氏などの名前が挙がっている。

「今の巨人は落合博満氏を据えるくらいの抜本的な改革を行なわない限り、来季の優勝は望めない。FAで巨人に良い選手が来る時代でもなくなったし、補強の効果ですぐ優勝できるとは思えない。体質を変えないと低迷から抜け出せない」

 数週間後、どんな結論が出ているのか。

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