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水面下で蔓延しつつある液体大麻 常習者の身勝手な理屈

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【乾燥大麻から液体大麻へ】

 盗人にも三分の理ではないが、人間は誰しも、自分の行いを正当化せずにはいられない。大麻を利用する人たちも、まるで法律の方が間違っていると言わんばかりの理屈をつける。利用が広まっている理由について液体大麻常習者らの“いいわけ”を、ライターの森鷹久氏がレポートする。

 * * *
 仕事も人間関係も破壊し、生活、ひいては人生が台無しになるにも関わらず、いったん常用しはじめるとやめられなくなる数々の違法な薬物。筆者はこれまで、そういった薬物の動向を追い続け、危険性を訴えてきた。ライフワークとも言える筆者の活動を知る人から、今後大きな社会問題にもなりかねない、液体大麻の愛好サークルの存在と、その実態に関する情報がもたらされた。知人が話すサークルの様子は、あまりに堂々としたものだった。証言を元に"再現"してみる──。

 南関東某市の雑貨店。営業終了の午後11時を回ったのに、店には続々と“客”がやってきた。

 店主の望月文雄(40代・仮名)は、閉店時間を過ぎて常連客だけになったところで、入り口のドアを閉め、鍵をかけてカーテンを引いた。客はそれぞれ、ポケットやバッグから「ヴェポライザー」と呼ばれる器具を取り出すと、口をつけ息を吸い込み、ブハーっと煙を吐く。

 客は全員が乾燥大麻の愛好者。乾燥大麻は我が国においては、大麻取締法で所持が厳しく禁じられている。なかには大麻所持で複数回検挙された人物もいるとのことだが、電子タバコブームによって、液体大麻へ強い関心を示した者が中心となり、その店に集うようになったという。「集い」は週に三~四回ほど。午前二時頃になると、その場で仮眠をとったり、家へ帰るなどして集いは終わる。集まる人たちは全員が社会人。家族がいて、持ち家を所有する人間もいる。

 望月が営むその雑貨店では、合法の電子タバコ用の道具は販売しているものの、液体大麻そのものは取り扱っていない。「常連になれば裏からこっそり出してくれるのでは?」というようなこともない。液体大麻は、客がおのおの持ち寄り、皆で分け合って吸っている。常連の一人である40代男性は、毎晩、午後八時頃に仕事を終えると店へ向かう。閉店時間までは「普通の電子タバコ」を吸い、閉店後に中身を液体大麻に変えて吸う。

「合法か違法かつったら……“今は”違法なんでしょうね。でも、アメリカ見てくださいよ。医療用大麻は合法でしょう。嗜好用大麻だって州によっては合法になってきている。日本はね、遅れてるんですよ。電子タバコ流行ってますよね。タバコより害が少ないっていうし、いろんなフレーバー(香り)があるから飽きないし、ニオわない。外ではストロベリーとかバニラとか、香りのいいものを吸ってます。夜はコレ(液体大麻)。四六時中吸ってるわけでもないし、仕事終わりに酒を飲むようなもん。中毒にならない分、酒よりマシなんじゃないすかね」(40代男性)

 大麻草を煮詰めて麻薬成分を抽出したものや、大麻草に強い熱を加えて陶酔成分だけ蒸留させ抽出したものなど、液体大麻の製法はいくつかあるようだが、いずれも加熱して蒸気を発生させ、それを吸い込んで使用する。加熱に電子タバコでも使われるヴェポライザーを使うのが、いまどきの流儀らしい。もちろん、たとえ液体であっても、日本の法律では所持が禁止されている。彼らは、どこで液体大麻を入手しているのか。

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