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パワハラも横行 “スルガ銀行のドン”優雅な雲隠れ生活 - 森岡 英樹


 シェアハウス投資を巡る不正融資問題で、スルガ銀行の第三者委員会が9月7日、調査結果を公表した。

「不正融資を主導したのは麻生治雄元専務執行役員と断定しました。上司に首を掴まれて壁に押し当てられたり、営業目標が達成できないと2時間以上立たされ、同僚の前で給与額をバラされるといったパワハラが横行していたことも公表した。そして麻生氏を筆頭とする営業部門の暴走について〈背後に創業家がいる理解が社内にあって聖域化されていた〉と結論づけたのです」(金融庁関係者)

 その創業家のトップこそが、85年の頭取就任以降、スルガを支配してきた岡野光喜会長(73)だ。調査結果が出た7日、岡野氏は引責辞任したが、これで終わりではない。

「4月に始まった金融庁の検査は今も続いています。今後の焦点は、岡野家の関連企業に流れた不透明な資金の行方です」(同前)

 金融庁は過去の検査でその点を把握しており、02年3月末時点で創業家の関連企業向け融資は1200億円を超えていたという。その後、残高は減少したが、今も500億円弱もの融資が残ったままだ。

 岡野会長の実弟・岡野喜平太氏が代表取締役のエス・ジー・インベストメント(資本金8000万円)や、同じく喜平太氏が代表のエス・ジー・アセット(1600万円)、岡野姓の女性が代表のマナコーポレーション(4500万円)。いずれも資本金は1億円に満たないが、不動産事業を主体にした会社だ。金融庁はこれら関連企業に流れた資金のうち、少なくとも10億円規模で使途がはっきりしないと見ている。

 岡野氏自身も長年、優雅な生活を送ってきた。

「役員報酬は毎年2億円前後。自宅は都内の高級タワーマンションで、家賃は150万前後とされます。静岡県沼津市にも岡野家の当主が暮らしてきた大邸宅がある。絵描きやダンサーなどの芸術家との親交が深く、美術館や文学館の代表理事も務めています。サッカー日本代表との交友もある。さらには、フジテレビの番組審議会委員も務めていた。“名誉職”が大好きな人物なのです」(同前)

 シェアハウス投資の被害総額は1000億円を優に超えている。だが、今もって岡野氏は公の場に姿を見せていない。

(森岡 英樹/週刊文春 2018年9月20日号)

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