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表面化しつつある「原発停止」による「大惨事」

■「地震」よりも恐い「ブラックアウト」

震度7を記録した『北海道胆振(いぶり)東部地震』によって北海道電力(火力発電所)が「ブラックアウト」し、北海道全域に渡り停電が発生した。目下のところ、停電が解消される目処が立ったとはいえ、完全復旧するまでには、まだしばらくの時間がかかるらしい。

東日本大震災によって全国の原発を停止し続けたことによる弊害がようやく顕在化したとも言えるが、多くの識者が述べているように、これが数ヶ月先の冬場に起こっていたとすれば、恐ろしい事態になっていただろうことは想像に難くない。天の慈悲か、不幸中の幸いか、これを機会に、いい加減に原発再稼働を真剣に考え直した方がよいのではないかと思われる。

現在、北海道に住んでいる人達に以下のような質問をすれば、どういう回答が得られるだろうか?

あなたは、冬場に今回のような地震が発生した場合、原発が稼働していることと、稼働していないことのどちらがよいと思いますか?

この質問の要諦(ポイント)は、小さな原発リスクを受け入れるのか、それとも大きな凍死リスクを受け入れるのかということ。

おそらく、大部分の人の回答は前者の「稼働していること」のはずだ。「地震で死亡するリスク」と「停電によって死亡するリスク」を天秤にかければ、答えは火を見るより明らかだ。どう考えても「地震で死亡するリスク」よりも、「停電によって死亡(凍死)するリスク」の方が圧倒的に高いはずだ。死亡には至らなくても、生活難に陥る可能性は限りなく高い。

地震による原発事故で被爆死するリスクがあると言う人がいるかもしれないが、その可能性は限りなく0に近い。

■今そこにある「大惨事リスク」

東日本大震災が発生してから、既に7年半が経過したが、この7年間で原発事故に繋がる危険性のある地震は無かった。と考えると、原発を停止し続けたことによる国富の流出は、いかほどの金額になるのだろうか?

原発停止コストは年間2兆円〜3兆円と言われているので、少なく見積もっても7年半で計15兆円以上の損失になる。国民1人当たり、既に10万円以上を失った計算になる。それだけのお金があれば、どれだけの人(貧困者や病人)を救えただろうか?

「そんなのは結果論だ」と言う人がいるかもしれないが、こうなることは当初からほぼ判り切っていたことである。

東日本大震災時にも述べたことだが、これは要するに、限りなく0%に近いリスクのために、年間2〜3兆円の掛け捨て保険に強制加入させられているようなものである。

消費税を1%上げれば、税収が2兆円増えると言われているので、実質的には現在の消費税は9%のようなものだとも言える。

現代の日本は、万が一のリスクよりも、今そこにある現実的なリスクに目を向けなければならない時期に来ている。現実を無視し、万が一のリスクのために生命も財産も犠牲にして、一体誰が幸せになるというのだろうか? 生命も財産も守れない反原発(原発停止)にどれだけの価値があるというのだろうか? 

こんなことをいつまでも続けていると、別の大惨事が発生する可能性の方がはるかに高いと思える。北海道における凍死リスクもその大惨事の一例に過ぎない。

反原発は国民の生命を守るのではなく、国民から生命と財産を奪いかねないということがようやく表面化しつつある。しかし、それが本当に表面化してからでは手遅れになる。生命を守るという名目で原発を停止し続けたことによって、結果的に、数万、数十万の人々が凍死するのであれば本末転倒もいいところだ。

 今こそ、「万が一のリスク」ではなく、今そこにある「大惨事リスク」に目を向けるべきだ。

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