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都合のいい時だけ憲法9条を持ち出す政府とメディア

 ペルシャ湾有事の時に日本はどう協力すべきか。

 これについて野田政権が検討をはじめた、という記事がさかんに流されるようになった。

軍事衝突が起きた場合日本政府は基本的に『対米関係という観点から協力すべきことは協力すべき』(外務省幹部)、との立場。目に見える形で協力しなければ『日米同盟にひびが入る』(首相周辺)との懸念がある。

そこで想定されるのが海上自衛隊の掃海艇による機雷除去だ・・・ただ紛争中は憲法が禁じる海外での武力行使にあたるため紛争が長引けば掃海艇は活動できない・・・国際社会の要請で補給支援活動が取り沙汰される可能性もある・・・米国のアフガン攻撃の際に米軍艦船などに燃料を提供した後方支援が典型例だ。

だがこうした活動には法的裏づけとなる特措法が必要・・・ねじれ国会で野党と協力して成立させるのは容易ではない・・・

 たとえば2月18日の読売はこう書いている。

・・・政府が主要な検討対象としているのは、自衛隊による機雷除去と、ホルムズ海峡封鎖時にタンカーなどの護衛や機雷除去にあたる艦船への給油など後方支援だ。

ただ、政府は、自衛隊が機雷除去に参加する場合、イランが交戦状態に陥っている間では、憲法の禁じる海外での武力行使に該当する可能性が高いとみている。このため、日本から掃海艇を派遣するのは紛争終了後となるとの見方が今のところ強い・・・

 オイオイ。いつから政府やメディアは護憲派になったのだ。

 ねじれだから特措法成立が困難だとは笑わせる。

 これは消費税問題ではない。

 民主党も自民党も日米同盟最優先では完全に一致している。その気になればいつでも自衛隊を派遣する法律など作れる。

 これらの記事を読んだ善良な一般国民は、憲法9条を守ろうとする政府はやはり慎重にならざるを得ないのだろうと思うに違いない。

 その一方で政府・民主党を信じない護憲論者は、必ず政府・自衛隊はそのうち理由をつけて自衛隊を戦闘地に派遣するに違いないと警戒心を忘れないだろう。

 どちらも間違っている。

 ホルムズ海峡に有事がおきればそれは米国とイランの戦争を意味する。

 そんな戦いに日本が米国を支援してのこのこペルシャ湾に自衛隊を派遣しようものなら、たとえそれが掃海艇であれ補給艦であれ護衛艦であれ、犠牲者を出す。そのリスクはイラク戦争の比ではない。

 そんな危険を政府がおかすはずはない。防衛省が了承する筈はない。

 米国に頼まれても派遣できないのだ。

 憲法9条に違反するから派遣しないのではない。

 犠牲者が出るから派遣しないのだ。

 政府・自衛隊は都合が許せばいつでも憲法9条を踏みにじってきた。

 憲法違反の法律を平気で作ってきた。

 憲法9条とは関係なく、危ない所には決して政府・自衛隊は派遣できないのだ。

 それに、よく考えてみればいい。

 米国とイランが戦争を始めれば国際貢献どころではない。

 世界が大混乱するのだ。自衛隊派遣どころの話ではない。

 政府とメディアは都合のいい時だけ憲法9条を持ち出す。

 そんなごまかしを言うのではなく、何があってもホルムズ海峡有事を起こしてはならないと、米国とイランに言い続ける事だ。

 それが彼らのなすべき唯一のことである。

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