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【ホワイトハウス内の静かな抵抗】

New York Timesが匿名で寄稿文を掲載しました。タイトルはI am Part of the Resistance Inside the Trump Administration(トランプ政権内の抵抗者のひとり)。政権内の高官だそうです。

決してリベラルなわけでなく、共和党支持で、トランプ政権のために頑張っているけど、大統領の指揮がひどすぎる。それでも二重外交で何とかなっているという内容です。

当然、大統領は怒りのメッセージを出しました。アメリカではこれがたいへんな話題です。

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New York Timesはまず、なぜ匿名の掲載という異例の措置(the rare step of publishing an anonymous Op-Ed essay)をとるか説明します。

それによりますと、トランプ政権の高官である筆者の求めに応じるもので、誰であるかを社としては把握しているが名前を明かせば職が危うくなるためと説明しています。

そのうえで「匿名にして伝えることで読者に重要な見方を提供できる」としています。

寄稿文は「トランプ大統領は現代アメリカのリーダーとしてかつてない試練に直面している」と書き出します。問題の根源は大統領の善悪の判断がつかない非道徳(amorality)で、大統領は共和党でありながら保守の思想が事実上ないとしています。

はちゃめちゃな大統領のせいで国家は分断されているが、自分のような者たちが政権は内部から必死に支え、規制緩和や減税を黙々と進めているというのが柱です。

その結果、大統領職が二重(two-track presidency)となっているとして、ロシアに対する二重外交を挙げています。

「国家を一番に考える者たちによる静かな抵抗(quiet resistance)が起きている。しかし、本当に大事なのは市民が政治に翻弄されることなく、支持がどの政党かを問わず、ただひとつの目的のために行動することだ。それはアメリカ人のためだ」と締めくくっています。

Bloombergは、トランプ大統領がこの匿名の寄稿文に対して「不名誉/恥辱(disgrace)」で、筆者について「根性なし(gutless)」と述べたということです。

さらに、ホワイトハウスのサンダース報道官が寄稿文の筆者に辞任を求めたとしています。

Washington Postのベテラン敏腕記者のBob Woodwardによるホワイトハウスの混乱ぶりに関する新著“Fear - Trump in the White House”が出た翌日というタイミングにも注目しています。

Washington Postは、Woodward氏の新著を導入にして、トランプ政権で真面目に働く官僚たちに同情を寄せ、「まるで犯人と人質の関係のようだ」と指摘。人質である官僚たちは辞任したくないからか、辞任した場合の恐ろしさを考えてか、犯人である大統領に追随せざるを得ないようだ、としています。

寄稿文の筆者らがトランプ大統領の権力のおこぼれに預かっていると批判的に結んでいます。

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