- 2018年09月05日 08:08
「災害のなか日本のために働く人は尊い」という賛美の危険性。

こういう考え方はけっこう危険で、命を懸けて働いてしまう人が増えると思うんですよね。しかも低賃金で。
— イケハヤ@ブログ月商500万 (@IHayato) 2018年9月4日
戦争に駆り出される若者たちと似ている、といえばいいでしょうか。 https://t.co/xjmHVhHC4B
自分の意思で「私は災害の最中でも命を懸けて働くんだ!」と行動する人はぜんぜんいいんですけどね。
— イケハヤ@ブログ月商500万 (@IHayato) 2018年9月4日
「大してやりたくもない危険な仕事」に従事する人が数大きくいることは、礼賛すべきじゃないと思う派ですね。当事者ではないからこそね。わかりますかね。
「災害の最中、日本のために働くのは立派で尊いことだ!日本を支えてくれてありがとう!」
— イケハヤ@ブログ月商500万 (@IHayato) 2018年9月4日
という賛辞を言いたくなる気分はわかるけど、それは一種の呪いなんですよ。
戦争中だって同じロジックで、若い命が失われたわけで。命がけで働かせる時点で、やっぱりそれは「ブラック企業」なんです。
「じゃあ誰もインフラを支える仕事をしなくなったらどうするんだ!」とか寝ぼけた声が聞こえますが、そうはならないので安心してください。
— イケハヤ@ブログ月商500万 (@IHayato) 2018年9月4日
そうなったら、企業がより高い報酬を労働者に出して解決するでしょうね。
「日本のために働いてくれてありがとう!」
という賛辞の裏では、十分な報酬をもらえず命がけで働いている人たちがいるわけですね。
彼らが心からの「やりがい」を感じているならいいですよ。
災害支援NPOとか素晴らしいし、ぼくも寄付してます。
が、仕方なく経営者からその仕事をやらされているとしたら、普通に悲惨じゃないですか。
これは決してバカにしているわけではなく、しょせんは「労働者」ですからね。
経営者が命がけで働くならまだしも、一介の労働者(年収300〜500万円)が「日本のために命がけで働くんだ!」なんてのは、経営者に搾取されてるとしか思えないです。
むしろ「こんな賃金で命がけで働かせるなんて、経営者はおかしい!」とキレるのが普通じゃないですかね……。
「日本の安寧」が安い労働力を使った搾取で成り立っているとしたら、それは唾棄すべきことです。
そもそも人は命がけで働くべきではないし、どうしても人間が必要なら、それに見合った高報酬を与えるべきです。
もしも高報酬の負担が消費者がのしかかるとしても、それは社会を維持するコストとして容認されるべきです。
こうした構造を見落としたまま「命をかけて日本のために働く人たちはえらい!ありがとう!」と安全な自宅から礼賛するのは、厳しくいえば、愚鈍な悪だと思うんですよねぇ。
- Hayato Ikeda
- プロブロガー