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誰でもわかる脱法ハーブ問|Q&Aその2

「合法ハーブ」と称して販売されている脱法ドラッグについて、基本的なポイントに絞り込んで、できるだけわかりやすく、Q&Aとして整理したものを何回かに分けて掲載しています。

第2回目は、包括規制についてまとめます。

誰でもわかる脱法ハーブ問題Q&A その2

Q.次々に登場する新成分に対して、先手を打って規制する方法はないのですか?

A.その手法として、いま包括規制の導入が検討されているわけです。従来の(麻薬等取締法の麻薬指定、薬事法の指定薬物への指定などによる)薬物規制は、個々の薬物を指定して規制するものですが、包括規制とは、化学的構造の似た薬物をまとめて規制対象に指定するものです。

前述したように、いま脱法ドラッグ市場に登場する新ドラッグのほとんどは、既に規制されている物質と、化学的な基本構造は同一で、細部がほんの少し違うだけの、アナログ薬物です。そこで、一定の基本構造とそのアナログ薬物をまとめて指定することで、次々と類似薬物が登場するという現在の状況に対して、ある程度先手を打つことができることになります。

たとえば、これまで脱法ハーブに使われた成分のほとんどは、すでに発表されている合成カンナビノイドですが、その化学構造はわかっているので、あらかじめ規制することも可能で、英国では、これら合成カンナビノイドに対して包括規制を採用しています。英国では、すでに発表された多数の合成カンナビノイドを6種類の基本構造に分類し、それぞれのアナログも含めていっせいに規制するという方法が採用されました。

Q.では、包括指定を採用すれば、問題は一気に片付くのでしょうか?

A.仮に包括規制が導入されるとすれば、業者の側は、これまでのように、ある成分が規制されると、よく似た別な成分に切り替えて、すぐに代替商品を供給するという体制をとることが難しくなるでしょう。これまでの販売手法は、通用しにくくなると思います。

しかし、それだけですべてが解決すると、楽観的に見ることはできないでしょう。包括規制によって、新規薬物の登場をある程度抑えることは期待されますが、その効果がいつまでも持続するとは限りません。
実際、英国では、代表的な脱法ドラッグ群に対して包括規制を導入したのですが、それでも包括規制に含まれない新成分を使ったものが、市場に出回るという結果になっています。

仮に包括規制が導入されたとしても、これまでどおり、新規成分の登場を常に警戒して、市場の変化を監視する努力を怠ることはできません。

また、包括規制がされたからといって、それに沿った監視指導や取締りが実際に行われなければ、意味がありません。規制するだけでもそれなりの効果はあるでしょうが、その効果も、指導などが実際に行われなければ、やがて消えてしまうでしょう。

Q.包括規制には、マイナスの面もあるのでしょうか?

A.罰則を伴う規制は明確であることが要請されます。個々の薬物を規制したほうが、何が規制されているかがはっきりするので、外国でも、薬物規制については、個別規制が原則だと思います。

また、化学構造の似た薬物でもその効果は一律ではなく、なかにはほとんど無害なものや、多方面で活用されているものもあるので、個々の薬物の有用性などを検討したうえで、規制の適否を考えなくてはなりません。こうしたものを一括して規制対象とすれば、いろいろな不都合が出てくるかも知れません。

外国には、包括指定は、医学的研究を妨げる、と考えている専門家もいます。

Q.なぜ、業者は、こんなに次々に新規成分を投入することができるのですか?

A.脱法ドラッグを扱う販売業者のほとんどは零細な業者ですが、その背景には、世界規模で動いている脱法ドラッグの市場があります。たとえば、日本で脱法ハーブとして販売されている製品は、数年前にヨーロッパの脱法ドラッグ市場で広まったものが原型で、それがアメリカや日本にも波及しているのです。製品や、その原料となる化合物なども、地球規模の供給網で動いていると見られています。こうした国際的なネットワークの中で、法規制の対象となっていない、新しい成分が次々に配合されては、新商品として市場に出てくるのです。

しかも、人が摂取した場合に、何らかの精神作用が表れる可能性のある化合物は無数にあり、また、精神作用のある成分を含む植物も多数あります。まだまだ、出番を待っている成分はたくさんあることでしょう。

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