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過渡期の牛丼チェーン

牛丼チェーンは軒並み増益だったが、正直「こんな価格競争ばっかだと、マクドナルドの二の舞を踏むのではないか」という感想を抱いた。

と、思ったら、日経が全く同じような記事を書いていた。

「牛丼戦争」もはや限界か 値下げ阻む原料高 (日本経済新聞)

簡単に要約すると、以下のようになる。
・牛丼チェーンが価格競争を続けているが、最近は値下げの効果が小さくなっている
・食材の輸入価格の先行きは不明である
・価格競争ではない差別化を図る動きも出てきた
・マクドナルドが同じ道を歩んできた

ここで、マクドナルドが歩んだ道を少し説明しておこう。

2000年にマクドナルドは「平日半額65円」のセールをやっていた事を覚えている人は多いだろう。このセールで売上は伸びたが、当時のBSE問題もあって、値下げの効果が出なくなった。客単価も大幅に下落していた。

その後、マクドナルドは「ずっと80円」という風に価格を改定した。あくまでも以前は「定価は130円」で「平日だけ半額」というスタンスだから、厳密には「値下げ」である。しかし、週7日のうち、5日も「半額」だったのだから、当然客からすれば「値上げ」にしか見えない。

この「実質的値上げ」によって売上が更に低下するわけで、「ずっと」と銘打っていたのも束の間、「ハンバーガー59円」と史上最安値に価格変更する。これで多少は売上が伸びるわけだが、65円から比べればインパクトが小さい。いわゆる消費者の「値ごろ感」は65円セールで低下していたというわけだ。その結果、日経も触れているように、2002年12月期は「29年振りの最終赤字」に陥った。

そこからがマクドナルドの凄いところである。いわゆる「高付加価値商品」のヒット等様々な戦略が客単価を少しずつ上げていくことになる。「100円マック」なんて65円から比べれば完全に値上げなのだが、いつの間にやら我々は「当たり前」でしかも「安い」価格と思いこまされているようになっている。

この事例は、「価格競争だけではダメ」だという経営学のお手本のような話であるが、日経も言う通り、牛丼チェーンも同じ道を辿っていないかと思うのだ。価格競争にしたって「250円」に対して「240円」が出てきたり、それほどインパクトは無い。元々、牛丼チェーンは、マクドナルドと比べれば利益率が低めという実態もある。

最近は「トッピング」とかに力を入れ始めているようだ。とは言え、大手3社を見る限り、あまり「独自性」が見られないのは確かだ。特に、迷走する吉野家は、ゼンショーの後追いばかりしているような気もする。そう考えれば、マクドナルドのたどった道を見る限り、今の牛丼チェーンは「過渡期」なのかもしれない。

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