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志村建世のブログ : 障害者雇用の水増し問題で考えた

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障害者雇用の実体が、中央省庁で大幅に水増しされていたというのが話題になっていた。正規の障害者手帖を持っていなくても、恣意的な認定で障害者に算入していたというのだ。

障害者の雇用は、中央・地方の公務と一定規模以上の民間企業に義務づけられている。その基準が、じつは今年の4月1日から改定されていた。すなわち、民間企業の規模が、50人以上から45.5人以上へと広がり、雇用率も2%から2.2%になった。公務の雇用率も、2.3%から2.5%に引き上げられた。

つまり障害者への支援が強化されたわけだが、その基礎になる現状に、半数以上の水増しがあったというのだから話にならない。悪しき「お役人仕事」の典型のようなものだが、例によって「第三者検討委員会」なるものを設置して、これから調査を進めるということだ。

障害者の雇用については、以前に長谷場夏雄さんの取材を通して、ベーカリーで働く人たちの好ましい姿を身近に見聞したことがある。雇用の場を用意する側と、そこで働く人たちとの間に、温かい人間関係が結ばれていることが絶対に必要な条件だと思った。

法律は仕事の枠組みを用意することはできても、実際に働く場の雰囲気は、そこにいる人間同士で作り上げて行くしかない。障害者雇用を成功させる人材の育成は、どのようにしたら進むのだろう。

法定の雇用義務基準を引き上げるのと並行して、成功している障害者雇用を支援する施策が、もっとあっていいと思う。障害者だからこそ力を発揮している事業の例が、確かに存在していると思うのだ。それは民間の営利事業に限らなくていい。公共サービスの分野でも、障害者が活躍できる分野は、ありそうな気がするのだ。たとえば、社会的弱者に寄り添う「傾聴」の活動などはどうだろう。

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